第28スキル
「最強の時間管理人への道(その四)」
〜 「整理整頓」は「時間管理」に通ず 〜



時間管理シリーズも,いよいよ最終回である。

今回の話題は
「整理整頓」である。

時間管理術の中でも
最も手強いのが「整理整頓」であり
そのぶんだけ,身に付けることができれば
名実共に最強の時間管理人になれる
究極の荒技である。

さて,それでは…
「時間管理」と「整理整頓」の関係にいて
お話を進めるのである。



まずは,今日(昨日でもよい)の勉強の様子について
ちょっと振り返っていただきたい。

勉強時間全体のうち,どれくらいの時間を「物探し」に費やしたか?
である。



「さあ〜,勉強を始めるぞ〜!」と言った瞬間から
カバンから道具を取り出し
教科書やノートを机に広げ
勉強すべきページを開き
そして,勉強がスタートしたと思うが…

まず,机の上は
最初からキレイだったか?
教科書やノートは,
すぐに出すことができたか?
勉強すべきペーに,
すぐにたどり着いたか…である。

もしも
机の片付けに
5分間。
教科書やノートを探すのに
5分間。
勉強すべきページを探すのに
5分間。
鉛筆を出すのに
5分間。
宿題のプリントを探し出すのに
5分間。
消しゴムを探し出すのに
5分間。

そんな時間がかかっているのなら…

まとめて
30分間「勉強していない時間」となる。

1時間の勉強終了後に
「あ〜…よく頑張ったなあ」と思っても
実は,30分間しか勉強していない計算になる。

いくつもの教科を切り替えて勉強するのなら
「物探し」をする時間は,
さらに増えてしまうのである。

「今日は,2時間30分も勉強したぞ!」と思っても
実は,60分間もやっていない…。

これは決して,
大げさなお話ではないのだ。

勉強時間全体の半分以上の時間が
「物探し」によって「消失」してしまうことは
決してめずらしいことではないのである。



ちなみに,ある雑誌によれば
ニューヨークのビジネスマンも
1年間のうち6週間
「物探し」に費やしているというから
ビックリ!なのである。

「そんな,バカな!」と思うのであれば
次回勉強するときに
自分自身でチェックしてみるとよい。

驚くほど多くの時間が「物探し」が原因で
「消失」していることに気づくハズである。



さて…
そんなこんなの
宿敵「整理整頓」であるが…。
冒頭で紹介したように
キチンと
習慣化するのには並々ならぬ努力を必要とする。

に,整理整頓を「苦手!」と感じている人は要注意である。

なぜなら…
多くの場合…
「整理整頓をしない」のではなく
「整理整頓ができない場合が多いからだ。

「片付けない」のではなく
実は…
「片付けられないのだ。



ある日,あるとき決心して部屋を
大掃除する。

しばらくは整理された状態を
キープできるが…
数日と経たないうちに
元の
雑然とした部屋になっている…。

こんな経験はないだろうか…。

それが
「片付けられない状態」である。

瞬間最大整理整頓はできても
継続的整理整頓ができなければ
「OUT!」である。



そういう人は,これからの
一瞬一瞬「勝負」を掛ける必要がある。

「定期テストで満点を取る」とか
「部活の地区大会で優勝する」程度の根性では
「整理整頓」のワザは,なかなか身に付かない…。
それくらいの意気込みで取り組んでいただきたい。



実行するのは次の三つ…。

●「使ったモノは,
使い終わった直後に元の場所にしまう。」

鉛筆,消しゴム,教科書,ノートの類は,これで整理する。

●「新しく手に入れたモノは,
その日のうちにしまうべき場所にしまう。」

学校でもらったプリント類は,その日のうちにファイルする。

●「3回以上,不要と感じた物は,
その日のうちに処分する。」

古い文具やプリント,参考書類,
元カレ・カノからの手紙などはこれで対処したい。

「でも,ひょっとして…後で必要になるかも…」
と迷う場合は,とりあえず
「迷い箱」(空き箱でも結構)に入れておき
1年間使用しなかった場合は処分するという方法もある。
(もちろん,御父上,御母上の了解の上である。)

これらのことを「確実」に実行していただきたい。



「面倒だな…あとで
そんな気持ちを,チラッとでも感じたら
「しまうは10秒,探すは10分!」
きな声呪文のように唱えながら
付けていただきたい。



しかし,なぜ…
たった
これだけのコトが,そんなに難しいのか?

それは,自分や他人の命にかかわらない限り
「一切の例外を認めない」
からである。

一度例外を認めると
あっというまに散らかってしまうからである。
そうなったら,また
「フリダシニモドル」ことになる。
整理整頓の習慣づくりが
「ゼロ」になってしまうのだ。
「一時停止」ではない「ゼロ」だ…。

さあ,「整理整頓」の道を究めたい者は
早速,今から実行である。
まあ,
3年間くらい意識して取り組めば
人並み「整理整頓」ができるようになると考える。

そして,それが,これからアナタが失うかもしれない
膨大な量の
「物探し時間」から解放される唯一の道でもある。

「整理整頓」の道は,ローマではなく
「時間管理」へと通じているのである。


がんばってね〜!!






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