第11スキル
「出水兵児修養掟(その1)」
〜 まずは原文から 〜
各地,各団体には様々な人生訓がある。
今回,その中のひとつに出会う機会があったので紹介したい。
鹿児島県の出水市に伝わっている教えである。
作られたのは江戸時代の末期
山田昌巌(やまだしょうがん)という人の作である。
本日のところは原文のままで紹介したい。
もともと武士のために作られた教えであるため
最初の部分が
「士ハ…」
で始まるが
現代に当てはめて考えるならば
「人ハ…」
と読み替えた方がよいと考える。
では,参るのである。
出水兵児修養掟
い ず み へ こ し ゅ う よ う の じ ょ う
士ハ節義を嗜み申すべく候
節義の嗜みと申すものは口に偽りを言ハず
身に私を構へず心直にして
作法乱れず礼儀正しくして
上に諂らハず下を侮どらず
人の患難を見捨てず己が約諾を違ヘず
甲斐かいしく頼母しく
苟且にも下様の賤しき物語り悪口など話の端にも出さず
譬恥を知りて首刎ねらるゝとも
己が為すまじき事をせず
死すべき場を一足も引かず
其心鐵石の如く又温和慈愛にして
物の哀れを知り人に情あるを以て
節義の嗜みと申すもの也
…
以上である。