第2スキル「ともだち関係を考える1」
〜 悪口友達 〜



手っ取り早く友達をつくる方法…

それは友達になりたい人と2人で
「誰かの悪口を言うコト」
である。



Bサン:「ねえねえ,Aサンて,××なんだよ!」
Cサン:「え〜っ,それって最悪!!」
Bサン:「▲▲なコトもしてるんだって!」
Cサン:「え〜!! それはあんまりよねぇ〜!!」
Bサン:「だって,みんな言ってるよ!」
Cサン:「わ〜ホント最悪ね!!!」


まあ,こんな具合である。



こんな調子で仲良しになった
BサンCサン
「Aサンの悪口」を持って
Dサンと話をする。

直ぐに
Dサンとも仲よくなり
仲よしグループの出来上がりである。

ある日,
CサンDサン
「Aサンの悪口」をひっさげて
Eサンとお話をする。

ところが…である。
この
Eサンは…
Aサンと
大親友であった。



Aサンの悪口を言われたEサン
烈火のよう怒り出す。

Eサン:「そんなコト,誰が言ったの!!」

Cサン
Dサンは,ちょっと困ってしまうが
やがて
Cさんが重い口を開く

Cサン:「Bさんが言ってた…」

仕方なく
DサンCさんをフォローする。

Dサン:「そうそう,Bさんがみんなにしゃべってる」

Eサン:「それはアンマリだわ!Bサン許せない!!」


Cサン:「そうよね。Bサンって,そんなトコある。」


Dサン:「私もモトモトBさん,あんまり好きじゃないし…」




そんなこんなで
Eサン
CサンDサンをお供に連れて
Aサンのトコロへ出掛けて行く。

Eサン:「ねえねえAサン,ちょっと聞いてよ…」

というワケで
Bサン
一人で
「悪役」を背負わされるコトになる。



AサンCサンDサンEサン
VS

(バーサスって読むんだよ)
Bサン

という構図ができあがる。

Bさん絶体絶命のピンチである。



しかし
そこは友達づくりの大天才
Bさんである。
いつまでも一人ボッチではない。

早速
「AサンがCサンの悪口を言っていた」
とか
「EサンがDサンの悪口を言っていた」
などなどのデタラメ情報を周囲に流す。

なかなかの強者である。



中には疑り深い中学生もいる。
誰だってスグには信じない。

「え?それホント?」
「あ,知らないんだ…みんな言ってるよ!」


この
「み・ん・な」
曲者(くせもの)である。

「みんなが言ってる」と言われると
なんだか自分だけが仲間はずれにされたみたいで
ついつい「信じなきゃ」と思ってしまう。



Bサンの策略は功を奏し
ACDE共同体は
お互いの猜疑心(さいぎしん)から
壊滅の危機を迎える。

そしてついにはバラバラになる。

もっとも,そのころには
Bサンがデタラメ情報を流したコトが
クラス全員の知るトコロとなり
Bサン孤立化
深刻なモノになっている。



そして
悲しくもたくましい
ABCDEサン達は
クラスの外
学校の外

ネットの中

新たなる友達を求め
旅立つことになる。

「ねえねえ,私のクラスメイトってサイテ〜なの!」
「み〜んなヒドイのよ〜!!」




でもね………
もうオワカリだと思うが
ドコの世界に新しい友達を求めたところで
「他人様の悪口」
でつながった友達関係は
スグに壊れてしまう
ものである。

多分…
同じようなコトの繰り返しを
何度も何度も続けるだけのコトである。

そして残るのは
「憎しみ」
だけである。



嗚呼…悲しきは「悪口友達」である。

でも…でも…でもネ!
「他人の悪口は蜜の味」
なのである。

そこのトコロとココロを
分別
自分でナントカしなきゃ〜ね…
である。

お粗末!





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