第24嘆 「現代っ子残酷物語 【雨にもアテズ】」
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知り合いの中学校の先生に分けてもらった
「学級通信」の中に
とても面白い「詩」が掲載されていたのである。

どうやら宮沢賢治先生の詩
「雨ニモマケズ」のパロディのようである。

気になったので「出典」を尋ねてみたが
結果は「ワカラナイ」ということであった。

それでも気になったので
手持ちの情報誌やネットで調べてみたが…
やはり作者は不明であった。


どこかの医師が講演会で「紹介」した…
とか
どこかの学校の新聞に掲載されていた…
とか
誰から聞いたか忘れてしまったが…という前提で
某有名な教育評論家の先生が紹介していたりしたが
最終的に
「詠み人知らず」の状態であった。

しかして,そのままお蔵に入れるのも
実にモッタイナイ作品だったので
中学生諸君に紹介したいのである。
実は中学生諸君というより
中学生の保護者諸氏に紹介したい「詩」である。



パロディーの面白さを十分に味わっていただくために
いつもの例に習い,原作となった
「雨ニモマケズ」から掲載しておくのである。

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「雨ニモマケズ」
作 宮沢賢治 


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雨にも負けず 風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けぬ 丈夫な身体をもち
欲はなく 決して怒らず いつも静かに笑っている

一日に玄米四合と ミソと少しの野菜を食べ
あらゆることを 自分を勘定に入れずに
良く見聞きしわかり そして忘れず

野原の松の林の陰の 小さな萱(かや)ぶきの小屋にいて
東に病気の子供あれば 行って看病をしてやり
西に疲れた母あれば 行ってその稲束を負い
南に死にそうな人あれば 行って怖がらなくてもいいと言い
北にケンカや訴訟があれば つまらないからやめろと言い

日照りの時は涙を流し 寒さの夏はオロオロ歩き
みんなにデクノボウと呼ばれ ほめられもせず苦にもされず

そういうものに 私はなりたい


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では,パロディの方をいただくとしよう…。

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「雨にもアテズ」
詠み人知らず
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雨にもアテズ 風にもアテズ
雪にも 夏の暑さにもアテズ
ブヨブヨの体に たくさん着込み
意欲もなく 体力もなく
いつもブツブツ
不満を言っている

毎日
ゲームと向かい合い
テレビに吸い付いて遊ばず
朝からあくび
をし
集会があれば 
貧血を起こし
あらゆる事を
自分のためにだけ考え かえりみず

作業は
グズグズ注意散漫
すぐやらず
 そしてすぐ忘れ

立派な自分の
部屋にとじこもっていて
東に病人があれば
 医者が悪いといい
西に疲れた母あれば
 養老院に行けといい
南に死にそうな人があれば
 寿命だといい
北にけんかや訴訟があれば
 ながめて関わらず

日照りの時は冷房を付け
みんなに勉強勉強といわれ
叱られもせず
怖いもの知らず


こんな現代っ子に誰がした。


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う〜む…
ご馳走様…である。

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作者を御存知の方は
是非とも御一報いただきたい。

一度,ジックリとお話がしてみたいものである。


  

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