第61小ネタ 「早起きは三文の得2」
〜 早起きの経済効果 〜


今回の話題は「早起きの経済効果」である。

諺(ことわざ)によると
「早起きは三文の得」とあった。
前話では100円から200円の「得」という結論だった。

しかし本当は
「いくら得」なのだろうか。

話の流れ上,とても気になるので
ここでまたまた
まくべん特有の荒唐無稽計算の登場である。



まず,その前に
世の中には
「早起きできる人」「できない人」がいる。

また別の分け方をすると
「早起きする人」「しない人」がいる。

だから
「早起きできるので,している人」と
「早起きできるが,しない人」と
「早起きできないので,結局しない人」に
分けられるのである。

「早起きできないが,している人」は
まず,「いない」と考えてもヨイのである。



「早起きできるが,しない人」の場合
イザとなれば早起きできるので
特に問題はナイ。

ただ,早起きが「習慣」になっていないので
たまに早起きしたときに
「辛(つら)い」と感じるくらいである。

問題なのは「早起きできない人」である。

「早起きできない人」の場合
中学生までならナントカやっていけるのである。

毎朝遅刻して生活指導の先生に怒られたり
学級担任に指導されたりはするが
それでもなんとか
「卒業」までは
たどり着けるモノである。

指導を受けて逆ギレして大暴れしても
それが原因で授業に集中できずに
オール1の成績を取っても
とりあえずは「卒業」できるのである。

ところが高校や大学の場合
先生方の「指導」を受け入れられない場合は
「退学」「除籍」または「放校」といった
処分を受けることになる。

厳しいところでは同じ授業に3回遅刻すると
それ以後は授業を受けさせてもらえないという学校もある。

「早起きできない」=「学生(生徒)である資格がない」
という考え方も成り立つのである。

もっとも「通信制」や「単位制」,「定時制」の学校の場合
「早起きできない」でも学生(生徒)であることはできるのである。
「早起きできない人」は
そちらの学校への進学を考えた方がヨイのである。



さて社会では「早起きできない」に,どんなリスクがあるだろう。

まず一般的な会社(企業)やお役所では
「早起きできない」は「お呼びでない」となる。

会社やお役所の始業時刻は
だいたい8時から9時であろう。
しかし
8時や9時に仕事場に滑り込むようでは
そのうち「お呼びでない」になってしまうのである。

「始業時刻」というのは「仕事を始める時刻」である。
会社へ着いて,必要ならば更衣を済ませる。
机の上を掃除したり,必要な書類をそろえたり
今日の仕事の段取りを点検したりと様々な準備を済ませる。
そして「始業」のチャイムが鳴り渡り
社員一丸となって仕事に入っていくのである。

まあ,最低でも15分から30分以上は
始業の準備にかかるものと想像するのである。

よって
チャイムぎりぎりに滑り込む社員は
そのうち課長さんから
「お呼びでない」と告げられるために
「お呼び」がかかるのである。

「早起きができない人」は
そういうトラブルを避けるために
そして自分の「適性」を100%生かすために
朝から業務を始める会社や役所には
入らない方がヨイのである。



さて…ずいぶん長い前振りを終わりにして
今回の本題
「早起きの経済効果」について考える。


関東地区に在住のAさん。

毎朝「早起き」を心掛け
それなりに頑張ってサラリーマンとしてご活躍である。
8時始業ではあるが,毎朝7時には出勤している。
家を出るのは6時だそうだ。
残業が多い時には夜の9時以降に帰る場合もある。
結構,ハードなお仕事ぶりである。

ある試算でAさんの
生涯賃金(一生分のお給料)は
2億8000万円と出た。
(某データベースによる数値である。)



一方,これまた関東地区に在住のBさん。

「早起き」が苦手なため
朝10時から始業OKの
コンビニのアルバイトをしている。
1時間の休憩をはさんで夜の7時までお勤めである。
時給は800円らしい。

1日8時間,日曜以外は毎日お勤めで
800円×8時間×25日で
月のお給料は16万円となる。
20歳から働き始め60歳まで働いたとして
16万円×12か月×40年
生涯賃金7,680万円となる。

Aさんの生涯賃金からBさんの生涯賃金を差し引くと
その差,2億320万円となる。

人生90年,約32,000日とすると
Aさんは32,000回の早起きをしたことになるので
2億320万円÷3万2000回と計算してみると
6350円という数字が出てくる。

な,な,なぁ〜んと
「早起きは3文の得」ではなく。
「早起きは6000円以上の得」だったのである。



もちろん,この計算には大きな「勘違い」がある。
早起きすれば会社員になれるワケではないし
会社員がエライというワケでもない。

アルバイトは駄目だというワケでもなし
なんらかの理由でやむを得ず
アルバイトの道を選んでいる人も多いのである。

しかしである…
ここまでお馬鹿な計算をしてみると
「そうか…格差社会って,そういうコトなのね」
と,ちょっと恐ろしい気分になってしまうのである。

だからこそ
若い頃の「早起き」は
アナタのこれからの長い人生において
「重要な意味」を持つことになるのである。

さあ,取りあえずは
明日から15分早く目覚ましをセットするのである。



  

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