第50小ネタ 「1:29:300の法則」
〜 大惨事はかくして起こる 〜
「1:29:300の法則」
なるものを
御存知だろうか?
アメリカの技師
ハインリッヒさんが発表した法則である。
「1件の
重大災害
(死亡・重傷)が発生する背景に
29件の軽傷事故と
300件の
ヒヤリ
や
ハッと
がある。」
というものである。
もともと工場内での事故の発生について
述べられた法則なのである。
ちょっとしたヒヤリ…
ハッとするようなミスを
300回程度起こしていると
29回程度はケガをする事故が起こるらしい。
ということは
10回程度ハッとすると
1回はケガをしてしまう計算になる。
29回程度ケガをするようなミスを起こせば
そのうち1回くらいは
人が死んでしまうような
大事故が発生することになる。
もっと考えると
300人の従業員が働いていて
全員が1回ずつ
ハッとするようなミスをすれば
そのうち1人は死んでしまう…
ということになる。
恐ろしい…実に恐ろしい…
だから,日頃の小さな作業も
充分に気を付けてやりましょうね。
安全第一
ですよ…
という法則なのである。
この法則は
勉強の場合でも
「成り立つ」
かも
しれない。
授業中の300回程度の
油断
は
29回程度の小テストに影響する。
29回程度の小テストの
ミス
は
1回程度の定期テストの失敗につながる。
実にコワイ…
また,こんな考え方もある。
300回程度の
小テスト失敗
は
29回程度の
定期テスト失敗
につながり
1回程度の
受験失敗
を引き起こす。
そんなところだろうか。
ますます…恐ろしい…
そこで勉強でも
「安全第一」
の掛け声が重要になってくる。
しかし
この「安全第一」の実現は
非常に難しい。
なぜか?
それは
「慣れ」が邪魔をする
からである。
物事を始めたときには
誰でも
緊張感
があり
新鮮さ
がある。
しかし,徐々に慣れてくると
緊張感は薄れ
新鮮さも失われていく。
「大したミスではないから大丈夫」
「ただの計算ミスだから」
「1回くらいノートを提出しなくても」
ミスを犯したとき
そんなふうに考えるようになると
危険である。
小さなミスも
300回程度積み重ねることで
29回のトラブルと
1回の大惨事を発生させるのだ。
常々
緊張感
と
新鮮な気持ち
を維持したいモノである。
ハインリッヒの「1:29:300の法則」は
それを戒めるためにある。
ハインリッヒの法則…
できれば紙に書いて
机の前に貼っておきたい。
それを見るたびに
自己点検
が
可能になる。
え…?
机の前に,イロイロ張り紙をし過ぎて
何がナンダかわからないって?
そうでもナイでしょ…
アナタの教室の設営物に比べたら…ね。