第40小ネタ 「通知表活用術」
〜 ナットクいかないはホットクな 〜



3学期制の中学生は
クリスマス前に「通知表」をもらうのである。

通知表の内容によっては
「クリスマス」
ではなく
「クルシミマス」
になってしまうこともある。

ああ,無情・・・である。



さて,担任の先生から通知表を頂いたら
さっそく中を見たことだろう。

で・・・

「わぁ〜数学,上がった〜ぁ」
とか
「あれれれ・・・社会,ツーランクダウン!」
とか
「何!国語が2!?」
とか
様々な思いが頭をかすめるのである。


だが
だいだい,それで終わりである。

せいぜい
家に帰って,親に見せたときの様子を想像し
なんだか,憂鬱になって,チャンチャンである。



少しマシな中学生は
「反省」をする。

通知表をもらってガッカリした後で
「よし,これからガンバル」とおっしゃるのである。

しかし
「何をどうガンバルのか」というコトまでは考えない。

「ガンバルぞ」と決意しただけで
妙に「ガンバッた気分」になるからコワイのである。

「新年の抱負」で
「勉強をガンバル」という決意をする中学生は星の数ほどいる。

だが・・・

実際に成績を伸ばす中学生は,少ないのである。

十分に気をつけたい。



通知表は
アナタがこの学期間
必死に努力して頑張った
「結果」である。
そんな「反省」で終わっては
非常にモッタイナイ。

「通知表」にはもっと有効な利用法がある。

「まくべん」読者なら,ワンランク上の「反省」をしたいものである。



まずは,今学期の評価を2つに分けてもらいたい。

「納得できる評価」「納得できない評価」
である。

中には
「あれ〜? あれだけ頑張ったのに・・・」
という評価もあるハズである。

なければないでかまわない。
これから先の文章は読む必要がないので
「どうぞ,良いお年を・・・」である。




さて,「納得できない」があった場合には
もう少し詳しく見ていきたい。

「観点別」とか「観点別評価」とか書かれた項目がないだろうか。

よく,ABCで評価が書き込まれている部分である。
そこには
「アナタの弱点」が示されているのである。
ちょっと読んでもらいたい。

「授業態度がド〜ノコ〜ノ」とか
「定期テストの成績がド〜ノコ〜ノ」とか
「提出物がド〜ノコ〜ノ」とか
具体的に詳しく書かれている場合もあるが
短い文章で「バクゼン」と書かれている場合もある。
中には「なんだかよくワカラナイ」というケースもある。

問題はこの「バクゼン」や「ワカラナイ」である。

通知表に書かれている,あなたの弱点が「ワカラナイ」ままでは
今後,どうしようもないのである。



そこで,大変だが・・・
ここは各教科の先生と一戦交えてもらいたいのである。

と言ってもケンカするワケではない。

教育相談をお願いするのである。
そして,
十分に指導を受けたいところである。

そうすれば
「アナタがこれから何をどう頑張れば良いか」がハッキリする。

もっと言うなら
「どうすれば良い評価が取れるのか」がわかるのである。


できれば,冬休み中に気になる教科の先生に
「教育相談」をお願いしたいところである。
無理ならば,冬休み明けでもかまわない。



さて,
「教育相談」での心構えである。
失敗すると,トンデモナイ結果になるので
いくつかポイントを押さえておきたい。



【ポイント1】
決して「不満」や「苦情」にならないように。


学校の先生方が,それなりに苦労してはじき出した「評価」である。
文句を言ったり,ケチをつけるような表現は絶対に避けたい。

「評価」の理由を聞くことは,全く問題ないが
「今後,自分がどのように勉強すればよいのかを教えてください」
という気持ちで相談に来ました・・・。


そのような「謙虚(けんきょ)な姿勢」が大切である。



【ポイント2】
オネダリは避けたい。


内申の点や,その他の理由から
あとワンランク上の評価が欲しい・・・
という気持ちは十分にわかる。

しかし
それを先生に直接ぶつけるのはマイナスの結果になる。

「ただ点数が欲しいだけの生徒」
とは思われたくないのである。

「自分を反省し,その上で学力をみがこうとしている生徒」
と思われたいモノである。

また,その方が,次回の評価に大きなプラスとなる。



【ポイント3】
アドバイスは具体的に受けよ。


「じゃ,授業を頑張ればいいんですね」


これで納得してはイケナイのである。

授業の何を,どこを頑張れば良いのかを知りたい。

発表の回数なのか,小テストなのか,ノート整理なのか
できるだけ,詳しく,具体的なアドバイスを
聞き出すのである。



【ポイント4】
お礼の言葉を忘れずに。


忙しい中,アナタのために時間を作ってくれた先生である。

当日,キチンとお礼の言葉を言うのは当たり前である。

しかし,1週間後でも,1か月後でもいいから
「先生,この前はありがとうございました」
この一言が大切である。

「その後,どうだ?」
と,新しいアドバイスがもらえる場合もあるし
何が問題や疑問がある時に,とても質問しやすくなる。



さあ,ここまでキチンとできれば
次回の通知表がホントに楽しみになる。

できなければ・・・

次回も・・・「クルシミマス」はやって来る。



  

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