第17小ネタ 「小さな文具の大きな力3」
〜 カッターは折るモノである 〜
今回の文具は「カッターナイフ」である。
正確に言うと,「カッターナイフの刃」である。
最近,一人の中学生と話していて,ちょっと驚いた。
彼は,カッターナイフの刃の折り方を知らなかったのである。
正確に言うと,「カッターの刃は折るもの」ということを知らなかったのである。
「今までどうしてきたのか」と問うと
切れなくなった「刃」は交換していたそうである。
さすがに「替え刃」があることは知っていたのである。
不幸中の,わずかな幸いである。
切れなくなったカッターナイフを,
そっくりそのまま買い換えなかった分だけ幸せである。
そんなこんなで,あちこちで取材してみると
「刃を折る」ことを知らない中学生は意外と多く存在したのである。
約,20%の中学生が「折ること」を知らず,
彼らを含めて約50%が「折ったことが無い」という結果であった。
これでは,カッターナイフの最大の「売り」の
「いつでも切れ味バツグン」が怪しくなってしまうのである。
カッターナイフ君がカワイソウなのである。
正確に言うと,替え刃君がカワイソウなのである。
自分の役割を十分に果たさぬまま,天に召されてしまっているのである。
<合掌・・・>
そこで,今更ながらになんであるが
カッターナイフの正しい「刃の折り方」である。
カッターナイフは,よく切れるナイフであるが
その切れ味は,それほど長持ちしないのである。
普通,10回〜20回程度で「最初の感動的な切れ味」はなくなる。
それでも
ホドホドの切れ味は残る。
50回〜100回程度までなら
なんとかごまかせるのである。
それで何の問題も感じない人はOKなのであるが
「まくべん」は,そういう些細(ささい)なことが
妙に気になるのである。
良い仕事ができないと,切れないナイフのせいではないかと考えることもある。
そこで,この際
パキンと刃を折って,気分もリフレッシュするのである。
先ずは,折る前にカッターの「刃先」をよく見てもらいたい。
下の図の,赤い○の部分の観察である。
緑の部分の「刃こぼれ」も要注意である。
goodであれば問題ない。
もしも
badであれば,パキンといきたいものである。
1番安全確実な方法は「ペンチ」を使う方法である。
@ カッターの刃を一枚分だけ出す。
A 飛び出た1枚分の刃をペンチでしっかりはさむ。
このとき
折り線(細いスジ)の見える面が上に来ていることが大切である。
B 折り線が「山折り」になるように折る。
C 折った刃は,安全な場所に保管する(捨てる)。
次の方法は,カッターナイフに付属している「折り具」を使う方である。
詳しくはカッターを購入したときの箱や袋に書いてあるので参考にするのである。
箱や袋を無くしてしまった人は,下の手順を参考にしてもらいたい。
@ カッターの刃を1枚分だけ出す。
A 飛び出た1枚分の刃を「折り具」にしっかり差し込む。
このとき,折り線(細いスジ)の見える面が上に来ていることが大切である。
B 折り線が「山折り」になるように折る。
このとき折れた刃が飛び出すのを恐れて
カッター本体や折り具のハジッコを持ってはイケナイのである。
かえって刃が飛び出しやすくなるので危険である。
できるだけカッター本体や折り具の先を持つようにしたい。
なれればコワくないのである。
C 折った刃は,安全な場所に保管する。
最後に「まくべん」ご愛用の超モノグサな方法である。
@ カッターの刃を1枚分だけ出す。
A カッター本体ごと裏返し,ノートの表紙に刃先を押し当てる。
B 上から別のノートか薄手の本をあてて
グイッとカッター本体を下に押しつける。
C 折った刃は,安全な場所に保管する。
カッターの刃を折ることをすでにご存知の人には
今回の情報は,おもしろくもなんともないのである。
ゴメンナサイ・・・である。
・・・警告・・・
カッターナイフは立派な刃物である。
使い方を誤ると,十分に危険な道具である。
刃物を怖がってはいけないが,絶対に甘く見ないことである。
最悪の場合,自分や他人を傷つけたり,生命を脅かしたりすることもある。
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