第9小ネタ 指で「かけ算」やったことありますか
〜 メンドウだがナゼかワクワク 〜
手の指を使って「たし算」をした人は多いだろう。
足の指まで使って「たし算」をした人も意外と多いはずである。
だが・・・
手の指を使って「かけ算」をした経験のある人は少ないと予想する。
今回,紹介する小ネタは「指を使ったかけ算」である。
その名は「指折り算」であるらしい。
「らしい」と言うのは,まだ確認できないからである。
「まくべん」が昔々に,恩師から教わった計算法である。
しばし「指折り算」は記憶の壁の向こうに隠れていたが,
二十数年ぶりのお蔵出しである。
伝え聞きではモンゴルやフランスに伝わる・・・ということらしいが
その詳細は不明である。
というより,「まくべん」が知らないだけである。
【指折り算のやり方】
まず,この計算法は「かけ算九九」の「1の段」から「4の段」
それから「5の段の5×5」まで暗唱できるという前提で始まる。
それだけ覚えれば,9×9までの答が指で計算できる・・・
という代物である。
勉強嫌いの小学2年生が聞いたら,涙を流して喜びそうな計算法である。
しかし,小学2年生には絶対,教えてはイケナイのである。
この禁断の計算法を知った小学2年生は
永久に「かけ算九九」を暗唱することはできなくなる・・・可能性がある。
大変,危険なシロモノである。
【では実際に・・・】
今回挑む問題は「7×8」である。
答は「56」である。
中学生なら「かけ算九九」で0.8秒で答えられる。
ハズである・・・。
【左手で7を表す】
最初の左手の5本指を全部広げる。そこで,ちょっと考える。
「7は5よりも2大きいので,指を2本折り曲げる」
【右手で8を表す】
右手も同じように,5本の指を全部広げる。
「8は5よりも3大きいので,指を3本折り曲げる」
【残った両手の指を九九で掛け合わせる】
左手には3本の指が立っている。右手には2本の指が立っている。
そこで「3本×2本」すなわち「3×2」を暗算で求める。
今度は0.3秒くらいで「ニサンガロク」・・・「6」が出てくる。
【「6」は,ひとまず置いといて】
次に両手の指が何本折り曲げられているか数える。
左手2本,右手3本・・・合計5本である。
この折り曲げられた指,1本が「10」の値打ちがある。
すると,5本だから・・・「50」の値打ちがあることになる。
【最後に合計する】
先に置いといた「6」を思い出す。
次に折り曲げた指の「50」を思い出す。
あとは「6」と「50」を,たし算する。
答は「56」となる。
ここまでに,だいたい10秒弱の時間がかかる。
こんな面倒な計算法なら,「かけ算九九」で0.8秒が良いに決まっている。
さすがは「高速道路」なのである。
だが,諸君の中には
「おもしろい!」
と感じる人もいるだろう。
その人は,なかなか数学のセンスがある。
そう! これは大変オモシロイことなのだ。
「なんでだろ〜 なんでだろ〜」とテットモ状態になった人は
ぜひ,ゆっくり考えてもらいたい。
数学が得意な人は
中学1年で習う文字式をつかえば,その仕組みがわかる。
そうでないひとはココから,解説をのぞいてみると良い。
それでもワカラナイ人は,数学の先生に聞いてみるのだ。
それで,アナタは数学の先生とフレンドリーになれる・・・かも。
である。
ちなみに,コノ計算法の名称と仕組みについては
OKWebの質問サイトでお世話になったのである。
協力頂いた4名の方々に心から感謝するのである。