第8小ネタ 「気合いだぁ〜っ」もダテではない
〜 「気合い」や「かけ声」の効果 〜



様々なシーンで様々な「かけ声」がある。


某プロレスラーの
「1・2・3・だぁ〜〜」

某レスラーパパの「気合いだぁ〜〜っ!」

某テニスプレーヤーの「集中!!」

某卓球少女の「シャ〜ッ!」

某スーパーヒーローの「シュワッチ!」

某クンフー俳優の「あちょ〜!あちゃ!あちゃっ!!」

某格闘コミックヒーローの「ア〜タタタタタタタタタタタタタタ・・・!」

某ドリンク剤CMの「ふぁいとぉ〜いっぱぁ〜〜つ!!」


等のかけ声である。

一見,コケオドシのように見える。
ミカケダオシのようにも見える。
ただの「お約束」のようにも感じる。

しかし・・・である。

昔から我が国には
「言霊(ことだま)思想」というものがあった。

言葉そのものがパワーを持ち

口に出すことで超科学的なエネルギーが発生すると信じられてきた
のである。


「まくべん」は超常現象の真偽には興味がないが,
科学的に,これらの「かけ声」の効用を説明するのである。



確かに「気合い」や「かけ声」はとてつもない集中力を発揮し,
人々のパワー増大に大きな成果をもたらすのである。


休み時間の教室に
30数名の生徒がワイワイやっている様子を想像して欲しい。

みんなそれぞれに好き勝手なことをしている。

これが集中のないである。

そこへ先生が入ってくる。

日直か学級委員長が号令をかける。

「キリーッ!」

ワイワイやっていた全員が,サッと授業への心構えをつくるのである。
(中には切り替えのできない,どうしようもない人もいる)



アナタの脳も同じなのだ。

脳は様々な役割を果たす,様々なパーツから成り立っている。
それを統括するリーダーが
「前頭前野(ぜんとうぜんや)」である。
(だいたい「オデコ」の部分と考えてよい。)

ところがこの「前頭前野」君
いつも見事なリーダーシップを発揮しているわけではないのだ。

クラスの中にも言うことを聞かない者や
自分勝手にやっている者がいるように
時にはクラス全員がボーとしていることがあるように
あなたの脳全体がうまく統括できないことがある。
(特に脳の「扁桃核(へんとうかく)」君はとにかく怠け者で困ってしまうのだ)

そこで,アナタの
「かけ声」が必要になってくる。

アナタが声に出すことで,
前頭前野君は自分のリーダーシップに目覚め
脳の全体を統括できるようになる。

つまり,集中できるようになるのだ。



しかし,授業中や試験中のように,叫ぶわけにもいかないこともある。
そのときは
心の中で叫ぶと良い。

時に,授業中や休み時間に,「奇声」を発するコマッタ君がいる。
あれは「気合い」ではない。
自分の内側へではなく,明らかに自分の外側へ
ある種の「ウケ」をねらって発射されている大声である。

ウケねらいのコマッタ君を,よ〜く観察してみると
奇声を発射した後に,必ず顔の表情が弛緩(しかん)している。
(タルミきっているという意味である)

テレビに出てくる若手のコメディアンにも多い。
自分のギャグを放った後に,自分で笑っているコメディアンである。
計画的な演技としての笑いならともかく
「まくべん」は若手コメディアンの「テレ笑い」は許さないのである。
(「まくべん」はお笑いにもキビシイ)


「気合い」の後に来る顔の表情は「ひきしまり」である。


口から「フッ!」と強く短く息をはくのも効果的である


自分の内側への「かけ声」が,あなたに「集中」をもたらしてくれる。

次回のテストで,問題用紙が配られた直後に
「フッ!」と聞こえてきたら・・・それは「かくれまくべん」である。


ちなみに
スポーツの試合などでの「かけ声」は
「相手への威嚇(いかく)」の意味もあるので
こちらは明らかに声を出した方が効果がある。
蛇足である。




しかし,なんである・・・
某ドリンク剤のCMの雄叫びを見ていて
「あれだけ元気な人が,あのドリンク剤を飲む必要があるのだろうか・・・」
そんなことが,ずっと気になっている「まくべん」である。



  

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