第14GO! 「パニックに気をつけろ!」
〜 試験中に頭の中が真っ白になったら 〜




【パニック】

 地震・火災の際などの急激な混乱状態。
(「大辞林」より抜粋)




突然に「イヤ」な用語の紹介で申し訳ない。


試験中に「パニック」に襲われることがある。

別に,火災や地震に襲われるワケではない。


しかし
「パニック」や,それに似た感覚に
受験生が陥ることは多い。


問題が解けなかったとき
それも
「楽勝」と感じた問題が,なかなか解けずに
最終的に歯が立たなかった・・・。


そんな時に起きる。


2〜3問,歯が立たない問題が連続すると
頭の中は「真っ白」になってしまう。



「ああ,もうダメだ・・・不合格だ」

「あれだけ勉強したのに・・・くやしい」

「あ〜〜・・・お〜〜・・・あれぇ〜〜〜」

「落ちる・・・落ちる・・・落ちる・・・」




そんな声が頭の中で駆けめぐるのである。

それに捕まってしまうと
頭の中の声が「現実」となってしまう。

簡単な問題も,確実に解ける問題も
全く解けなくなってしまう。


もしくは
「解こう!」とする気力
すっかり失われてしまうのだ。


実に恐ろしい現象である。

特に,
真面目で,几帳面で,努力家の人は注意した方が良い。



頭の中の変化は上に書いたが
身体にも変化が起こることがある。

心臓がドキドキバクバクしている。

鉛筆を握るチカラがとても強い。または力が入らない。

鉛筆やシャープの芯がポキポキ折れる。

手のひらが汗でビッショリ。

周囲の人の動きや物音がとても気になる。

頭から血が引くような感じがある。

胃がドス〜んと重たくなる。




試験中にこんな症状に襲われたら
まずは問題を解くのを止めてもらいたい。


無理して解き続けると
症状は,さらに悪い方向へと向かってしまうのである。


一度,鉛筆を置き,目を閉じて深呼吸をする。
1回,2回,3回・・・

ゆっくり,ゆっくり呼吸をするのだ。


そして,心の中では


「大丈夫,大丈夫・・・大丈夫」

「ちょっとしたパニック状態なんだ・・・」

「まくべんにも書いてあった・・・」

「大丈夫,大丈夫・・・」


そんなふうに,繰り返し繰り返し
自分に言い聞かせるのだ。



少し,心が落ち着いてきたら

「よ〜し! リセットだ! もう一度最初から」
と気合を入れてみる。


そうなのだ。
ビデオゲームのリセットボタンと同じで
気持ちをリセットするのだ。

「今からホントの試験が始まる」と。



リセットできたら再び問題を解き始めよう。

ただし,先に捕まった問題ではない。
それらのモノは,しばらく手を着けないでおくのだ。


新しい,それも「簡単そうな」問題から解き始める。




パニックに陥ってから回復まで
短い人で1〜2分間
長い人は3分〜5分間くらいはかかるかもしれない。

とても無駄な時間に感じるかもしれないが
パニック状態で突っ走るより
はるかに安全に試験を受けることができるのである。

できる問題を確実にモノにする。
まずは,それが先決なのである。

そして
その教科が十分な点数に達しなくとも
他の教科で挽回する気持ちが大切なのである。

そのためには
「被害」を最小限にしておかなければならない。


そういう「入試全体」を見通した考え方が
アナタに安心と平常心をもたらしてくれるのである。

回復方法さえ知っておけば
何の心配もいらない「パニック」である。



  

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