第93手 「定期テスト勉強は毎日の復習が直結している」
〜 次の次くらいの定期テストのために 〜



なに〜? 
定期テストが迫っている…とな?

なるほど,それはたいへんである。



なになに〜?
どんな勉強をすればよいのかワカラナイ…とな?

そうであるか…小学生から中学生になると
勉強の内容や方法も大きく変わるものである…。

中学生初心者の1年生にとって
最初定期テストの対策というものは
どうしても,わからないコトだらけになっても仕方がない…。



ないなにぃ〜?

1年生の1学期の話じゃないって…?
今まで何度も定期テストを経験しているってぇ〜?

そうであるか…かなり
深刻な状態なのである。

1年生での初めての定期テストならともかく
今まに何度かの定期テストを経験しておきながら
「何を勉強したらよいかが,さっぱり見当がつかない…」

そういうコトらしいのである。

定期テストでは,
毎日の授業学習したことが出題される。
だから,
毎日の授業学習したことを勉強すればヨイのであるが…
どうして,そんな「簡単」なことが分からないのか…。



なになになに〜??
「どこが
(問題として)出るかが,わからない」とな…

それは,当然である。
テスト前から「どれが出るか」わかっているなら
定期テストとは言えないのである。

ただの「確かめテスト」「確認テスト」なのである。
そんなテストなら授業開始直後や授業終了寸前に
何度も体験しているハズである。

「い〜か,次の時間に,今日の10個の単語の中から5個出してテストするぞ〜」
こんな感じである。

確認テストでは,クラスのほとんどが合格点を獲得し
その積み重ねは,ありがたい平常点の一部として
積立貯金されていくことが多いのである。



しかぁ〜し,
定期テストは,そんなに甘くない

一定の
「テスト範囲」が示され
その「範囲」の中であれば
どんな問題が出されても不思議ではない。

時には,学習したことを,
工夫・応用・活用しなければ
解けない問題も出されてくる。

たとえ,
授業で解いていなくても,
「範囲内」ならOKなのである。



また,先生方はテスト問題をつくるときに
平均点が60点くらいになるように問題の難易度を調整している。

かといって…全員が60点とれる問題は
NGである。

テストする以上,成績をつけなければならない。
90点以上の生徒もいれば,30点以下の生徒もいるようにつくる。

まして,全員が90点というような問題は
「まず,あり得ない」
ことになっている。

まさに伝統工芸の職人さんのような匠(たくみ)の技である。
(もっとも,一部には例外先生もいらっしゃる…)
(意図的に平均点90点や45点の問題を作る先生もいらっしゃるし…)
(意図せず,平均点が24点になってしまう想定外先生も希(まれ)に存在する。)




そんなこんなの事情から
中学生がテスト問題を
「完全予想」するのは
ほぼ
不可能となる。

だから,どんな問題が出るかワカラナイ…
よって,何を覚えればいいかワカラナイ…
というワケで,何を勉強すればよいかワカラナクなり…
十分なテスト対策ができなくなる。

やがて,宇宙船中学生号は十分な備えもないまま
「テスト」という大気圏に突入することになる。
そして,
猛烈な衝撃で空中分解し,
強烈な熱によって焼き尽くされ
ひとすじの流れ星となって
大気中のチリとして消え去ることになる。

祇園精舎の鐘の声……である。<合掌!>



それでは,ここで今一度
「問題」を整理しよう。

【問題】
  定期テストに臨んで
 いったい
を,どのように勉強したらよいのだろうか…? 
である。

いきなりであるが,
結論を示す!!
(本当に,いきなりで申し訳ない。)
(国語の長文問題では,「論旨(文中で大切なこと)」は)
(文頭か文末にあるというセオリー(定説)があるが)
(「まくべん」では,「まくべん」の気まぐれで論旨が設定されるのである。)

【答】
 何を勉強するのか
 (その@)毎日の授業でアナタが
「理解していないトコロ」である。
 (そのA)毎日の授業で
「覚えなければならないトコロ」である。
どう勉強するのか
 (その@)
「理解していないトコロ」「理解できる」ように勉強する必要がある。
 (そのA)
「覚えなければならないトコロ」「覚える」ように勉強する必要がある。
である。



極々,当たり前レベルの答で申し訳ないが
これが,
絶対に必要なコトであり
対策としては
十分なほどである。

「な〜んだ,結局,勉強しろってコトね」
「そんなことなら,やってるよ〜ん」

とガッカリしながら読んでいる中学生も多い…だろうね。

では,あえて,お聞きするのだが
「アナタが理解していないトコロ」は,
ドコですか?
「覚えなければならないトコロ」
を,
どうやって発見しますか?
である。

多分,教科書やノート,プリントなどを並べて
じっと見ながら探すのであろう。

そして,おそらく…
全教科の全部のテスト範囲の教科書・ノート・プリントの
文章や写真や絵,学習目標やまとめ,問題などから
「アナタが理解していないトコロ」
「覚えなければならないトコロ」

を見つけ出そうとしただけで
その情報量の多さに,
ウンザリとしてしまうことだろう。

結局,妖怪「ウンザリ〜」に負けて
適当に,
ボーっと眺めて時間を過ごし
「勉強した気分」になってテストに臨むことになる。
全裸での大気圏突入…再び…である。

では…どうしたらいいのだろう。



そうだね…
最初から教科書やノート,プリントに
「アナタが理解していないトコロ」
「覚えなければならないトコロ」

書き込んであれば,ずいぶんになるのである。


「だれか,夜中に書き込んでくれないかな…」って思ったって
そんな,都合のよい
小人さん
グリムかアンデルセンの童話の中だけにしかいないなのである。

では,どうするか…



どうやら,
自分書き込むしかないようである。

しかたない…それならば,これまでのノートを見ながら
「アナタが理解していないトコロ」
「覚えなければならないトコロ」

に,
マークでも付けていってみるのである。

面倒クサイが…頑張るのである…。



えっ? なになに…?
「ノートを見ても授業の内容を思い出せない」って?

だろ〜ね…。
人間の
記憶は,実にハカナイ

覚えたコトは1日たてば,半分以下になってしまう。
3日もすれば,1割も残っていない現実がある。

だったら,どうするか…である。



そう,
そのとお〜り!

授業
を受けた,その日のうちに
教科書やノート,プリント類に
「理解していないトコロ」
「覚えなければならないトコロ」

マークを付けたりを引いたりしておくとヨイのである。

授業を受けたばかりなので
記憶も鮮明!
「ココは簡単だったな
」とか
「ここの説明はサッパリだったな」
という感じで,サラサラと
仕分けが進むのである。
だいたい10分もあれば仕分けが完了するのである。

しかし,それが3日後や1週間後であれば
消えかかった
記憶発掘しながら
思い出し思い出しの作業になるので
30分くらいは平気でかかってしまう。

30分かけて,やっとなんとかなった…と思っても
実は大切なポイントを
完全に忘れてしまって
見逃してしまうかもしれない。

当然,完全に忘れてしまっているので
重要ポイントを見逃したことさえ
気づくことはできないのである。
人間の「忘却パワー」恐るべし…である。


1か月も経てば,1時間の授業の振り返りは
絶望的なレベルとなる。
振り返らなければならない授業の時間数も
莫大になるため
絶望感は
爆発的増殖するのだ。



それが…
「テスト対策の勉強をどうやっていいかわからない状態」
正体である。



せめて,
国社数理の4教科は,
授業があったその日のうちに
それぞれ
10分程度
「記憶の仕分け作業」をすることをオススメする。

また,
英語については週に4時間ほどの授業があるが
授業のない日と,土日にも
欠かさず10分程度
仕分けと,その確認をすることが大切である。
外国語の学習は,
毎日の勉強がキモなのだ。

ひとつの教科を1週間にまとめて60分間勉強するより
授業のあった日に10分程度勉強する方が
2倍から4倍以上効率的お得なのだ。



できれば,同じタイミングで
「理解していないトコロ」
「わかった」にしておきたいところだが…

それは家で一人で頑張るよりも
学校で先生や友達に聞く方が
よほどわかりやすく,時間もかからないのである。
勉強の進みもグンと速くなるのである。
(勉強法いろいろの第23手では)
(「わからないトコロは,そのままにするな」)
(「覚えるトコロは,その日のうちに覚えろ」と書いたが)
(今回は,それが無理な中学生対象なので)
(あえて,手のひらを返すことにするのである。)
(あまり気にしないコトである。)
(「まくべん」では,実によくあるコトである。)
(どうぞ,堪忍!)




最後に…
これは,勉強に限ったことではない。

これからの人生で
「今,自分が何をしなければならないのか…」
わからないとき…それは
「今まで自分が何をしてきたか…」
見失っているときである。

これから,自分がをしなければならないのか…
それは,
今まで自分がをしてきたか…ということを
しっかり分かっている人だけが,キチンと冷静に
判断でき,
さらには,次の
行動に移していけるのである。

そういう
大人になりたいものである。
(しみじみ…と)



追伸:中学生に告ぐ
だから,毎日の復習は,とっても大事なのだ。
(ひょっとして,これが論旨か…!?)
(やっぱり,論旨は,文頭か文末にあったんだねぇ〜…である。)


でもね〜,ここで実行に移せる中学生は
そ〜ね…5%くらいだろうね…。
でも,「まくべん」としては,それで結構である。
仮に100%の中学生が実行に移したら
順番的な成績は,全員が今のまんまだからね…。
アナタが5%になるか
95%になるかは…
この文章を読んだ後,たぶん5秒後くらいに決まるのである。


  

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