第83手 「大勉・中勉・小勉」
〜 勉強の内容によって時間の幅を使い分けよ 〜



大勉,中勉,小勉・・・

いきなり
臭ってきそうな言葉で申し訳ないのである。

「まくべん」は
こんなギリギリの言葉遊びが大好きなのである。
「大勉」も「中勉」も「小勉」も
辞書には載っていない「まくべん」による造語である。
品性下劣,極悪非道
「コメンなさい」なのである。




さて,先にお詫びを献上したところで本題である。

「大勉」とは大きな勉強時間である。

だいたいのトコロで
50分以上の勉強時間と考えていただきたい。

それに対して
「中勉」とは
10分から50分の勉強時間である。

そして
「小勉」とは10分以下の勉強時間となる。



この「大勉・中勉・小勉」を意識して勉強すると
より効率的な勉強ができるようになる。

「勉強法いろいろ」の第39手
「2段ロケット式勉強計画」
併せて読んでいただきたいところである。

「2段ロケット式勉強計画」とは
「勉強するための
準備(作業)をする期間」と
「準備したものを使って
勉強する(覚える)期間」を
分けて考える勉強法であった。

テストの前にノートをまとめたり
暗記用のカードを準備したり
分からない問題を解いたり研究したりするのが
「ロケットの第1段目」である。

そして準備したノートやカードを使って
それらを頭の中にたたき込む期間が
「ロケットの第2段目」であった。

今回の「大勉・中勉・小勉」は
ロケットの第1段目・2段目の勉強を
それぞれ,どの時間帯でやるか
ということがポイントになるのである。

賢明なアナタなら既に無意識のうちに
時間帯の使い分けをしているかもしれない。

しかし
「意識して時間帯を使い分ける」ならば
アナタの勉強は,より充実したモノになるのだ。



まずは
「大勉」
すなわち大きな勉強時間に何をするのか?

50分以上の大きな時間があるので
ここでは
「授業の復習や予習」
そして
「宿題」に取り組みたい。

分からないコトを分かるようになる時間帯と考えてほしい。

また…
覚えなければならないことを「整理」することも大切だ。
ノートのまとめやカード作りなどがそれである。

家に帰って勉強する…そのほとんどが
「大勉」と考えても良いだろう。



次に
「中勉」
これは10分から50分程度の時間であった。

この中途半端な時間帯は
「覚える時間」として使いたいものである。

整理されたノート,カード類を使って
声に出して読んだり,紙に書いて覚える勉強である。
何度も何度も繰り返してチャレンジすることで
「覚えなければならないコト」を
より正確に,より早く脳みそに覚え込ませるのである。

例えば45分の時間があるなら
10分程度の時間に分けて
「英単語」10分,「漢字」10分,「歴史の年号」10分・・・と
小刻みに進めていくのが
より効果的な「覚える」を可能にするのだ。

「中勉」も,ほとんどは家での勉強になるが
15分〜30分程度の時間帯なら
学校や塾の待ち時間や休み時間で生み出すこともできる。



最後に
「小勉」
10分以下の時間帯の勉強である。

これは
「覚えたコトを,まだ覚えているか」
確認する時間として活用すると良い。

ちょっと時間ができたら
ポケットからカードを取り出し
以前覚えた英単語や重要語句などを
まだ「覚えている」か確認するのである。

カードを持ち歩けば
1分〜3分の時間帯で勉強できるので
アナタの「暗記力向上」に大いに役立つのである。

主な勉強シーンは家以外となるハズである。
学校や塾の,ほんのわずかなスキ間時間
電車やバスで通学する中学生なら
待ち時間や車内で簡単に生み出すことができる。

仮に
1日に5回,3分間ずつの「小勉」ができたとして
1日で15分
1週間で105分
1か月では450分…7時間30分
1年では5475分…
91時間15分の勉強が可能になる。

ちなみに1日1回3分間の「小勉」でも
1095分…
18時間15分となる。

これで
実力が付かないワケがないのである。



さあ,今日から自分の勉強時間帯を見直してみよう。

「大勉・中勉・小勉」
「大勉・中勉・小勉」
「大勉・中勉・小勉」
「大勉・中勉・小勉」




あ……人前では声に出して言わない方が賢明である。

とんだ
「誤解」を招くことになる。



  

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