勉強法いろいろ:第35手:八の巻
「先生主役型」と「生徒主役型」
〜 先生理解シリーズ第2節 授業の進め方によるタイプ分け 〜


いよいよ「先生理解」の第2節・・・
「先生の授業の進め方への理解」である。

先生の授業の進め方を知れば,より効果的に授業を受けることができる。
また,家での勉強の仕方にも変化が現れるのである。



第1回は
「先生が主役,知識伝達型」

「生徒が主役,意見引き出し型」
の違いである。



今回の比較は「授業の主役」がキーワードである。

「授業中に誰が多く,しゃべっているか」と
考えればわかりやすい。



「先生が主役型」の場合
授業中の「セリフ」は90%以上が先生のモノである。

生徒は,10%以下で,1回の発表時間も短い。

「は〜い,そこで問題で〜す。この答は何かな。はいヤ〜マダ君!」
「え〜っと,それは○○です。」
「そ〜ぉ! ○○だね! どうして○○かと言うと・・・」


後は先生の説明が延々と続くのである。


「先生が主役型」だと
1時間当たりの問題や説明が多くなるのである。

自然と授業の進み具合も速くなり
先生の口から次々に重要事項が飛び出してくるのだ。

諸君は必死で,問題を解き,黒板を写しながら,
先生の話に耳を傾けなければならなくなる。

つまり,
授業中にゆっくり考える時間が少ないのだ。

だから,家での勉強は,予習と復習が欠かせない。

特に復習では,重要事項を整理したり覚えたりする勉強が必要なのだ。

また
予習しないと,授業について行けなくなる危険もある。

最低でも1度は,次に勉強するところに目を通した方が良い。

さらに,授業中にアナタが油断していたり,
目や耳を閉ざしていようものなら,
100%わからなくなる危険性もある。

しかし,一度このタイプの授業で力が着き始めると
爆発的にレベルアップできる無限の可能性を秘めた授業でもある。

まさに,天国か地獄か・・・のタイプである。



一方・・・
「生徒が主役型」の場合
生徒が考えたり発表したりする時間が多い。

「じゃ〜,この問題を解いてみよう。はいヨシダ君!」
「え〜と,これは××です。」
「ほ〜っ,××なんですか・・・それは,また,どうしてかな?」
「え〜っと,××××だから,そう思います。」
「なるどね。ところで,スズキ君は,今の答,どう思う?」
「えっと,よくわからないけど□□□じゃないかなと・・・」


こんな感じで,先生と生徒,またはその他の生徒との会話が続くのである。

グループでの話し合いやペア(2人組)学習などもアリである。


このタイプでは,生徒に「ゆっくりと考える時間」が与えられるので,
友達の答や理由を聞いて,自分の考えと比べることができる。

先生の説明や情報の量も少なくなり
最も重要な部分(エキス)だけが伝えられる。

また
1時間当たりの問題数は少なくなるし
問題のレベルも基本問題のみに限られる場合が多い。

しかし
発表したり,話し合ったりする活動が多いため,
油断していてスッカリわからなくなるという危険は少なくなる。

この場合,家での復習は練習問題に重点を置いた方がよい。
特に,自分で問題を解いてみて「ホントに解けるか」を試してみる必要がある。

「わかったようなつもり」になっているだけのことが多いので,
必要に応じて,レベルの高い問題に自分で挑戦する工夫も必要である。



 

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