第18手 「ゴロ勉」知ってます?
この怠惰さが,たまらなく魅力的ナノダ



いきなり登場の「ゴロ勉」である。

正式名称は
「寝床でゴロゴロ勉強法」である。
(相変わらずサエないネーミングである。一応反省はしているのだ。)

どんな勉強法かというと,
ベッドやフトンの上で,ゴロゴロしながら勉強する方法である。

特に書く必要もない。
声に出す必要もない。
教科書やノートやプリントを寝床でゴロゴロしながら,
パラパラと見るだけの勉強法なのである。

眠たくなるまで,
パラパラゴロゴロパラゴロロ・・・
という感じで,最後はグーグーグーとなる。



 いつもの「まくべん」らしくない!と感じたアナタは,かなりの「まくべん通」である。

「勉強は努力だ。根性だ。」
「必死にやって成績は上がるのだ。」
「本気にならなきゃダメだ。」

こんな感じが「まくべん」のイメージかもしれない。



しかし
全身に力を込めてばかりいると,いつか暴発してしまうことだってある。

時には肩の力を抜いて,気楽に勉強するのもイイことなのである。

それに
強力なまくべん通ならば
どんな厳しい勉強法にも耐えられるであろうが
みんながみんなパワー全開で勉強に挑戦できるものでもないのである。

人間は生来,ナマケモノで欲深いという
どうしようもない一面も持っているのだ。


自分で立てた計画を続けられず
授業を受けてもサッパリ分からず
かといって・・・
復習や質問をするでなく
それでいながら
「高校へ行きたい」
とか
「イイ成績がとりたい」
とか
考える人もいるのだ。



そこで,今回は
だれでも気楽に始められ,続けられる勉強法

「寝床でゴロゴロ勉強法」略して「ゴロ勉」を紹介するのである。

もちろん,この勉強法も十分に科学的であり
強力な「まくべん通」にも効果バツグンなのである。

これから
その仕組みを説明するが
特に知りたくない人は後の
【使用上の注意】を読んでから
今夜からすぐに実行してもらいたい。



【ゴロ勉の仕組み】

最初に海馬君の性格を思い出して欲しい。
私たちの「記憶」は一時的に海馬に保存され
重要な「記憶」だけが30日後に脳に刻み込まれる仕掛けになっていた。

また
脳に刻み込まれる「記憶」は
生きるのに必要な記憶と
何回もくり返した「記憶」だけであった。

さらに
「睡眠学習法」で紹介したように
海馬君は眠っている間に,せっせと「記憶」の整理整とん作業「夢」を実行していたのである。

それによって
勉強の「記憶」は強力なものになっていったのである。


そこで,よ〜く考えよ〜・・・である。

「寝る直前に記憶したものは脳に残りやすい」
ということが言えるのだ。

それが,「ゴロ勉」の仕組みである。



フトンに入り,学校で勉強した教科書やノートをパラパラめくって
授業の様子を思い出した後で眠りにつくのである。

夢の中で授業の内容が整理され,記憶に残るのである。

もちろん学校から帰って
普通に勉強して寝る前にゴロ勉を実行した方が,
何倍も効果的である。

決して「普通の勉強をやめよう」と言っているのではないから念のため。


しかし
「ゴロ勉」はどんな「ナマケモノ」にも実行できる勉強法なのである。
(動物の「ナマケモノ」には実行できないので・・・念のため)

ただし
実行に当たっては,いくつか注意が必要である。
これを守らないと,効果は期待できない。
よく読んでから実行してほしい。




【ゴロ勉の使用上の注意】

@ ゴロ勉は必ず「寝る直前」に実行せよ。ゴロ勉したあとに
テレビやマンガを見てから寝てはいけない。
何の効果もない。
テレビやマンガの情報が記憶されるだけである。


A ゴロ勉は,暗記等の「覚える」勉強に効果があるが
「考える」勉強は苦手である。


B 初めから気合いを入れて長時間取り組むと,
つらくなり長続きしない。
本当に眠たくなってきたら寝るのが効果的である。




【終わりに】

何度もくり返すが
「ゴロ勉」だけでは決して勉強できるようにはならない。
普通の勉強が大切である。

しかし
全く勉強しないよりは,効果がある。

勉強が苦手な人は
とりあえずこのへんから始めてみてはどうだろうか。

そんな人には
明日から授業が
少しだけおもしろくなることを約束するのである。

(ちなみに,何の保証もないが)


参考文献(順不同)
吉田たかよし 著
不可能を可能にする最強の勉強法 究極の鉄則編
PHP
ISBN4-569-62582-7 C0095
2003/4/2発行 1300円

  

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