第14手 勉強スランプはこうして乗り切れ
〜スランプは怖くない〜


どんな名選手にもスランプがある,
大リーグでプレイするM選手やI選手にも「スランプ」があるらしい。

勉強にもスランプはある。

コツコツ頑張って,成績が少しずつ上がり始めると楽しいものである。
今までわからなかった授業が,
わかるようになるとウレシイものである。

読者には心当たりがあるだろう。

逆に「勉強しているのに成績が上がらない」という困った体験もあるし,
これからもたくさん出会うことと予想する。
(出会わない人は,とても不幸な人である)



「やってもやっても成果がでない。むしろ成績が下がり始める」

そんな状態を「勉強スランプ」としておこう。

ちなみに
 勉強してないのに成績が上がらないのは「スランプ」ではない。
それは自然の成り行きなので,何も心配する必要はない。
安心して眠るとよい。




さて,スランプになったときの対処法であるが,
結果から言えば
「心配せずに勉強を続けなさい」である。

またまた「なんだ,そんなことか」という声が聞こえてくるので,
少し,スランプの原因について考えてみよう。


勉強スランプに陥る原因は様々である。
「勉強の方法がマズイ」
「勉強の環境がマズイ」
「勉強以外の悩みや心配事」

等が考えられる。

 まずは思いつくところから,自分を再点検するべきである。
勉強以外のことが原因と考えられるなら,友人や家族,先生に相談して解決して欲しい。
 こちらの方は「まくべん」の守備範囲ではないのであしからずである。




「勉強の方法や勉強の環境」の場合は,
もう一度「まくべん」の全ページをジックリ読み直してみるとよい。

解決方法が見つからない場合は,
親,友人,兄弟,学級担任,教科担任への相談となる。



しかし,一番多いのは「原因不明のスランプ」なのである。
(原因が思い当たらなかった人ははホッとしただろう。)

「原因不明」の場合は,
「心配せずに勉強を続ける」が正解となる。


私たちが勉強をして,新しい知識がドンドン増えるたびに,
私たちの脳は必死に
「知識の整理整とん作業」をおこなっている。

時々,私たちの脳は,
その
「知識の整理整とん作業」にとまどうことがあるのだ。

知識はジグソーパズルのように複雑な形をしていると考えてもらいたい。

脳は必死にパズル組立作業をしているのだが,
あるピースが
「どうもしっくりこない」状態になっているのだ。

時間が経てば,自然と脳は解決方法を見つけてくれるので安心するのだ。



また,
「新しい知識」というハイテクを
うまく使えない状態にある場合も考えられる。



今まで電卓で仕事をしていた会社にパソコンが導入されたと考えるとよい。

パソコンが入ったその日から
仕事が一気に100倍できるようになる・・・ということは絶対にない。

社員がパソコン操作を覚えたり,
使いこなしたりするまでの訓練に時間がかかるのだ。
場合によっては,電卓で仕事をしたほうが速いことだってあるのだ。

だからといって,電卓にもどったら,パソコン導入の意味はない。
そして,頑張ってパソコンで訓練しているうちに,
いつしか100倍の仕事がこなせるようになる。


小学生のころ,指を使って,「たし算」をした経験があるだろう。
新しく習った「暗算」はどうもややこしくて,
ついつい指を使って先生から注意されたこともあるはず。
(「まくべん」はある。足の指まで使っていた記憶がある。)

もしもそのとき先生が注意してくれなかったら,
諸君は今でも指を使って「たし算」をしているにちがいない。

「そんなバカな」と思うであろうが,
どこかで訓練(苦労)しないと
永遠に次の段階に進めないという仕組みが脳にはある。


諸君は頑張って「暗算」をマスターしたから,
今は「指」は使わなくてすむようになったのだ。

この場合の「ハイテク」は「暗算」だったのである。


このように
「新しい知識にとまどっている場合」の解決策も
「心配せずに勉強を続ける」が正解となる。




というわけで
スランプの対処法をアナタは知ったのである。

スランプそのものは怖くないが,
スランプに振り回されることの方が,よほど怖いのである。



  

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