第9手 最強の集中力はこうしてつかめ(1)
〜 集中力増強法あります 授業中編 〜
「集中できない・・・」
「集中力がたりない・・・」
よく聞く言葉である。
集中力は勉強できるようになりたい者にとって
あこがれである。
願望である。
希望であり
3億円ジャンボ宝くじの当たり券である。
欲しがっても,なかなか手に入らないから余計に欲しくなるものである。
しかし
ため息をついてあきらめるわけにはいかない。
そこが「まくべん」の欲張りなところである。
授業中の集中力を高めるトレーニングがあるので,諸君に紹介しよう。
名付けて
「+−(プラスマイナス)式セルフチェック集中力増強トレーニング」
長いから略して
「+−法」
である。
(相変わらずネーミングセンスはどん底である)
このトレーニングの考案者はブローデン博士である。
博士の実験によると
授業中の
集中力が3倍
にアップするといった
劇的ビフォー・アフターであったらしい。
では,方法を紹介しよう。
やり方は簡単
授業中に気がついたときでよい,
「うん,今は集中できてるな」と感じたら,
ノートのかたすみに「+」のマークを小さく書き込む。
「ちょっと油断したな」
「集中できてないな」
と感じたら「−」のマークを書き込むだけである。
授業中にチェックする回数は何回でもよいが,
「気がついたとき」というのがポイントである。
授業が終わってノートを見ると,数個から十数個の
+
や
−
を見つけることができる。
もちろん「
+
」の数が多い方が
「集中できていた」ということになるが,
「
−
」が多くても気にすることはない。
なぜなら「
+
」の数を多くすることがトレーニングの目的ではないからである。
(それなら,何が目的なのだ?)
トレーニングの目的は「メタちゃん」をキタエルことにあるのだ。
「メタちゃん」の意味がわからない人は
「勉強とはナンダ」のコーナーの第13話
を読むとよい。
(「まくべん」は,お節介だから,リンクなんかも張ったりする。)
これは,アナタのメタちゃんに,
アナタの「集中の状態」をきちんと見張ることを教えるトレーニングなのである。
アナタが授業を受けているとき,
「メタちゃん」はアナタを見張っているはずなのだが・・・
実は「ボ〜」としていることもある。
「メタちゃん」が「ボ〜」としていては,
メタちゃんがアナタに
「ほらほら集中してないよ。ちゃんとして!」
と注意することはできないのである。
そこで
アナタが
自分で自分の集中度をチェックするトレーニング
を行うのだ。
それは
アナタが「メタちゃん」にアナタの「見張り方」を教えることになる。
授業中に
「あ,今,集中してなかった」
と
自分で自然に気づくようになれば,トレーニングは終了である。
あなたの「メタちゃん」は,アナタの「見張り方」をマスターしたのである。
これからは自動的に集中できる。
めでたし,めでたしである。
だいたい・・・
3日間(授業時間で10時間程度)も続ければ集中力をアップできるらしい。
(この,「らしい」が,どうもウサンクサイ気がする・・)
3日坊主の人にもできるので
こんなおいしい話はない。
ただ
実際にやってみない人には
何の効果もないので念のためにことわっておく。
(この辺はシッカリ自信がある)
また
「メタちゃん」も,たまに怠けることもある。
そのときは
あなた自信がもう一度「+−」のチェックすればよいのである。
「オラオラッ!キチンと見張らんかぁ〜い!」
というわけだ。
今日は,ちょっとアグレッシブな「まくべん」である。
参考文献
辰野 千寿 著
「学習方略の心理学―賢い学習者の育て方」
図書文化社 1997.9
ISBN: 4810072797 1575円