妊娠中の喫煙について

 妊娠中の喫煙は低体重児(2500g未満)のリスクが4.3倍!.鹿児島県と鹿児島大学は昨年1年間に県内で低体重児を産んだ母親全員を対象に追跡調査し,妊婦の喫煙が新生児の体重に及ぼす影響をまとめた.県健康増進課によると,同種の調査は全国でも例がないという.31日から高松市で開かれる日本公衆衛生学会で発表する.

 調査したのは低体重児の88%に当たる1254人と,3000g以上3500g未満の新生児の79%に当たる2267人.保健婦が各家庭を訪問し,母親から喫煙の有無のほか健診の受診回数などを直接聞き取った.

 このデータを基に生活習慣以外の要因が大きい多胎などは対象から除き,両親の身長や妊娠週数を調整した上で新生児の体重を2つのグループに分けて統計学的に比較.その結果,低体重児を出産するリスクはたばこを吸わない母親に比べ,「妊娠中にたばこをやめた」が1.5倍,「本数を減らした」が2倍,「喫煙を続けた」が4.3倍に上った.

 このほか新生児の体重は妊娠中の体重指導の有無や性生活への配慮などについても相関関係がみられたという.

〜2001年10月31日 水曜日 南日本新聞朝刊より〜

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