性病その7:コンジローマ(男性)

 尖圭コンジローマは男女の性器の皮膚の粘膜に発生する病変で,その原因微生物はヒト乳頭腫ウイルスhuman papilloma virus(HPV)です.主に性交によって感染するため性感染症の一つです.

診断

 尖圭コンジローマは外陰部および肛門周囲に発生する特徴的な外観を呈する病変で,視診にて臨床診断が比較的容易です.

症状

 好発部位は男性では亀頭,冠状溝,包皮,女性では腟,陰唇,子宮頚部,会陰部です.また,男女の肛門周囲,さらに直腸内に発生することがあります.まれにHPVが外尿道口から逆行性に感染して,尿道や膀胱内に尖圭コンジローマが発生することもあります.

 感染後1〜6ヶ月,ほとんどが3ヶ月以内に臨床症状を呈します.自覚症状はほとんどが病変を認めるのみで痛みも痒みもない場合が多いです.病変部位の大きさは単発であれば直径1〜4mm,高さ2〜15mmです.視診上,乳頭状あるいは鶏冠状に増殖し,表面は顆粒状で多発する傾向があり,紅色または赤褐色を呈します.接触により出血しやすく,二次感染を伴うとびらん,壊死をきたし悪臭を呈することがあります.

治療

 1.外科的切除
 2.電気焼灼
 3.凍結療法
 4.レーザー
 5.薬物療法

もどる