性病その8:コンジローマ(女性)

 尖圭コンジローマは男女の性器の皮膚の粘膜に発生する病変で,その原因微生物はヒト乳頭腫ウイルスhuman papilloma virus(HPV)です.主に性交によって感染するため性感染症の一つです.

診断>

 尖圭コンジローマは外陰部および肛門周囲に発生する特徴的な外観を呈する病変で,視診にて臨床診断が比較的容易です.

臨床像

 女性性器の尖圭コンジローマは外陰部以外に腟や子宮頚部に病変が存在する可能性があります.肉眼所見は外陰部では灰白色の先端の尖った乳頭状または鶏冠状増殖の著明な病変から丘疹状病変まで比較的多彩な外観を示します.腟や子宮頚部では乳頭状形態が一般的です.自覚症状は外陰部の腫瘍感で受診する場合が多いですがときに掻痒感を訴えることがあります.外陰部病変のない子宮頚部,腟尖圭コンジローマは子宮癌検診や妊婦検診,膣炎などの診療の際に偶然発見されることがほとんどです.

治療

 1.外科的切除
 2.電気焼灼
 3.凍結療法
 4.レーザー
 5.薬物療法

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