大型グリストラップ
ラーメン屋さんが下水道に排水を流す場合、油を取り除いてからでないといけません。
一般家庭と違い、より多くの油を使うからです。下水処理場の負担が大きくなってしまいます。
ここでは、油を取り除く装置をご紹介します。
 油を取り除く装置を「グリストラップ」と言います。グリースのトラップ、つまり、油の罠ってことです。
 グリストラップは、油は水に浮く、という単純な原理を応用しています。
 左はホーコスさんのグリストラップです。箱の中に仕切り版が入っていて、排水がこの仕切り版の上や下を通る間に水と油が分離するようになっています。
 使っているうちに油が浮いてたまってきますので、これをかき集めて、廃棄物として処理します。
 このたまった油、放っとくとすごいことになります。コチコチに固まってしまうのです。
 当社では、飲食店などの小型のグリストラップも設置しますが、鰹節製造工場の大型グリストラップも設置します。鰹節工場は、ずっと稼動していますので、工事するのはお盆と年末年始の休暇中になります。うちはみんなが休んでいる間に仕事してます。とほほ・・・

 だから、だいたい1週間くらいで工事をしなければなりません。大型のグリストラップは、以前は型枠を組んで、鉄筋を入れ、コンクリートを打っていました。これだとコンクリートが固まるのを待たなければならず、とても期間内に終わりません。どうしようか? 先に作っとけばいいや! 今は先に作っておいたユニットを組み合わせることで、どんな大きさのグリストラップにも対応できるようになっています。左の写真は、そのユニットを組んだところです。

 鰹節工場のグリストラップの設計は、ちょっとおもしろいです。枕崎では、鰹節以外に鯖節も作ります。原魚が鰹か鯖かで、グリストラップの容量が違ってくるのです。油の量が違うからです。