ポタジエ

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手作り井戸に関してまとめたページです。


我が家の庭の一角に手作りの井戸を作り始めて5年。自作の井戸ポンプを設置してからも4年以上経過しましたが、いまだに?機能中。 水道用の塩ビ管を接着剤でつないだ構造ですが「意外と」長持ちしそうです。
今年4月には熊本地方が大地震に見舞われました、幸い我が家では被害はありませんでしたが、熊本の被災地の支援に数回行かせてもらった経験から「水」の確保が大変なことだと思い知りました。 災害発生当初必要となったのは、飲料水で、大量のペットボトルが届けられましたが、災害発生からしばらくたった後に必要になってきたのは、「普通の水」です。まずはトイレ、洗濯、お風呂など・・ペットボトルを備蓄してた家でも、、この「普通の水」不足にはまいったようです。量も半端でないので、運ぶのも大変。給水車もトイレ用の水までは手配してくれません。建物の被災がなかった家でも、断水=避難生活ということに。
そこで思ったのは「井戸」がもっとあれば・・ということ、庭のある家・水脈が浅いという条件の制約はありますが、もっと「井戸」があれば、被災時の生活維持に役立ったのでは・・との思いから。”手作り井戸ポンプの作り方”をまとめることにしました。 

打ち抜き井戸

作った井戸は、手掘りの打ち抜き井戸です。
井戸といっても直径10Cmの穴を開けるだけ
掘り方は、曾我部さんのページ自分でできる打ち抜き井戸の掘り方を参照してください。 本も出版されています。
我が家では3m掘っただけで水が出ました
もともと、標高5mくらいの土地、近くの川の水面が標高2m程度ですから・・出て当たり前といったところですが。掘り始めてすぐに水がでてしまいました。
「すぐに」といっても、平均一日10cmくらいのペースで、足掛け1カ月ほど。
土地によって条件が異なるので、標高、近くの川や池の標高との差、近くに井戸があるか、などチェックしてから始めてください。 10mくらいまでだと大丈夫なようですが・・

10m超えると・・
水位が10m以上になると・・掘るのも大変ですが、掘ったあとの汲み上げも難しくなります。原理的に、吸い上げ式の浅井戸ポンプは使えません。

井戸掘りの方法と使った道具


この程度の道具です
掘り方は、自分でできる打ち抜き井戸の掘り方に詳しいのでここでは省略します。

せっかくの手作り井戸には手作りのポンプ

電動ポンプもあれば便利ですが
それなりにお金がかかります(ポンプ、配線、配管・・・)。常用にするのなら別ですが、非常用ではもったいない。それに災害時は電気も止まります。
災害対応には、手動ポンプ
非常時用には手動ポンプが安心です。
非常時にしか使わないのに高額のポンプはどうも
ただし、手動ポンプも安くはない・・・という人は自分で作るしかありません。

押し上げ式オリジナルポンプへの発想

まずは、ガチャポン(手押しポンプ)をまねてみることに
そこで、ガチャポンの形をまねて、塩ビ管+ゴムの弁でポンプを作ってみることに

ガチャポンを一回り小さくした50mm塩ビ管でポンプを作って(写真はピストン部分)、動かしてみることに・・・
シリンダになる塩ビ管の下と、ピストン(これも塩ビ管・継手の組み合わせ)内にゴムの弁を取り付けただけの簡単な構造・・ 問題は
仮に5m水を吸い上げるとすると、1平方センチあたり5kの力がかかるので、直径5センチのピストンを動かすには・・・(^^;;
とても手動では動かない

作ってみたら、とても手動では動かないことがわかり、ガチャポンと同じように梃(てこ)をつけることにしました。
??とりあえず、動きますが、なんとも不格好
自作でポンプを作るとなると・・ポンプ部分よりこの梃の部分に時間とコストをかけてしまっているようですが・・・ここで発想の転換です
ポンプ自体を細長く・押し下げで水が出れば、てこが不要
上向き(吸い上げ)の強い力を得るため、梃は、下向きの押し下げに変え、さらにピストンの動きよりも大きく動かすことで弱い力で動くようにしているのですから。最初から、下向きの押し下げで、スライドを大きくしてポンプが動くようにすれば、梃もいらないことになります。!!

ポンプの径を小さくして、スライドを大きくすれば、軽い力で動かすことができます。
押し下げで水を上げるには・・、シリンダーになる塩ビ管内に、より径の小さな塩ビ管を押し込むときに水があふれ、すきまを上がってくることを利用。
ということで、設計がきまり
塩ビ管の組み合わせをいろいろ試して、一番細い20mm-13mmの組み合わせに・・・

ポンプの作り方 1

※20mm管に入った水が、13mmの押し下げで管と管の隙間を上がってきます。13mm管(弁付き)を上に引き上げるとき、下の弁から水が入ります。
※13mm管が水に浮くため、引き上げには力はいりません。
※注上図では井戸との接続に40-75mmソケットを使用していますが、これは作成した井戸が75mm管を使用したためです。内抜き井戸の径に合わせて変更してください。

これで、子どもでも動かせるポンプが出来上がりました。

ポンプの作り方 追加案

発想の追加・・ポンプ自体を水面下に下げる
ポンプを細長くして、ポンプ自体(下の弁)が水面下に届くように作ると・・利点が!!
@呼び水がいらない A10mの限界を超えられる(はず)
※ピストンである13mm管を繋ぐため、25mm管を外側に使っています。シリンダー部分は20mm管です。
25mm管内に13mm管の継手が入ると隙間がなくなるので、細工が要ります。25mmの代わりに30mm管を使ってもよさそうです。
※ポンプ自体が一番下・・井戸の水面下になるため、呼び水が不要となります。また押し上げ式ですので、深井戸でも使えるはず。・・・13mm管をどこまで伸ばせるか?そして実際に駆動できるかは、やってみないと判りませんがm(__)m。
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