グロッソ研究室

 やはり職業柄(理科教師)『理科的見地』からグロッソを知らないといけないと思いまして、グロッソを使った実験をやりたいと思います。

 第1回目は顕微鏡を使ってグロッソのミクロの世界に迫ります。

 今回の撮影に使用した機材は普通の顕微鏡とデジタルカメラです。カメラアダプタを持っていないために、直付け(単に手で支えただけ)で撮影しました。意外とピントも合うのでお気に入りの手法です。今回はグロッソの「表皮細胞」と「根の細胞」をそれぞれ撮影してみました。

 

<手順>

(1) 水槽から元気なグロッソを採取する。

(2) 葉の裏側にカミソリで約2mm四方の正方形になるように薄く切れ目を入れる。このとき表皮細胞だけを切らなくてはならない。切れ目を入れた後、ピンセットにて剥離する。

(3) 剥離した表皮細胞を用いてプレパラートを作成し、顕微鏡にて観察・撮影する。

(4) 根については、そのままの状態でプレパラートにして、観察・撮影した。

(5) 新葉も、そのままの状態でプレパラートにして観察・撮影した。

(6) 新葉にヨウ素液を塗布し、ヨウ素デンプン反応を試みた。

顕微鏡写真(3眼+Canon IXY Degital)
写真紹介

<葉の表皮細胞・裏面>400倍

 葉が小さすぎて表皮を剥ぐのに大変苦労しました。数少ないサンプルの中から一番良いものを写真に撮りましたが、次回またチャレンジしたいと思います。気孔も見えたのですが柵状組織が残っているため綺麗な拡大図を撮ることができませんでいた。課題が残った作品です。

<根の先端>40倍

 根の先端です。根自体が細いために、スライスしなくてもこのように明るい写真が撮れました。維管束(道管>水が通る。師管>養分が通る。この2つの管を併せて維管束という)もはっきり見ることができます。

<根の先端>100倍

 さらに拡大してみました。成長点(植物が細胞分裂するところ)がわずかに確認できます。

<根の先端>400倍

 さらに拡大しました。分裂したばかりの細かい細胞が見えます。

<葉の断面>40倍

 葉を薄くスライスしたものです。プレパラートを作るのが下手っぴで、折れ曲がるは、気泡は入るは散々です。お恥ずかしい。

<葉の断面>100倍

 拡大図です。表皮細胞と柵状組織が分かります。

<葉の断面>400倍

 さらに拡大図です。左の部分が表皮細胞(表側)、右が柵状組織です。表皮細胞には葉緑体が確認できます。

<葉の断面>1000倍

 さらに拡大しました。組織の厚みでピントが合ってないように見えますが、お許しください。葉緑体が確認できます。

<新葉>40倍

 ランナーの先につく新葉の拡大図です。やや厚みがあるために暗くなっています。左端が先端(やや色が薄いところ)で葉の成長点になります。

<新葉>400倍

 分裂中の細胞が僅かに確認できます。

<新葉にヨウ素液を塗布>100倍

 成長点は体を作るために多くのデンプンを必要とするはずである。故に成長点には多くのデンプンが存在するという仮定の下に、ヨウ素デンプン反応を試みた。先端部分が濃くなっているのがおわかりでしょうか。