bP.正月に門松を立てるのは bQ.鶏になったうそつきの占い者 bR.湯湾大親(ゆわんふうや)の父子 bS.龍郷での平家落人の悲劇 bT.殿様をやりこめる炊事係 bU.豪傑太郎はケンムンの声を聞けた bV.恋仲を引き裂かれた美人娘 bW.為朝の子、親に似た力持ち bX.もとは人間だった奄美の妖怪 10.上納の機織りで子供を失う悲劇 |
bP1 | お月待ち祭りは旅の神さまの祭り | |
徳之島町 二十三夜祭り由来 | ||
むかしむかし、旅人たちが沖縄へ行っての帰りに、大風に会い、難船した。船は、漂流し、泥の島という泥ばかりあるところへ流されて行った。船が航海できずにいた。その時、乗組員の一人、ギミ叔父が、「今日は、二十三夜祭りの日だ。『二十三夜の神さまは雨だれのところにぶら下がってでも拝め。尊い神さまだ』と親からいわれてきた。拝もう。」と、拝んでいると、他の人びとは、「もう、どうせ死んでしまうから、二十三夜の神さまを拝んでも仕方ない。」と馬鹿にして笑っていた。それでも、ギミ叔父は、「どうか、島へ帰してくだされ。」と熱心に拝んだ。 しばらくして、ギミ叔父が寝ていると、夢うつつに白髪の爺が乗った伝馬船が来て、船に乗せた。気がついたら、ギミ叔父は一人、榊の木にしがみつき、島に流れ着いて助かっていた。 その頃、島では、大風が吹さ、帰って来るはずの人びとが帰らないので心配していた。ギミ叔父の家では、祭りをしながら、「自分の子は必ず帰って来る。二十三夜祭りをしているから神さまが助ける。二十三夜の神さまが助けなければ誰が助けてくれるか。」と捜していたら、ギミ叔父が流れ着いているのを発見した。それから二十三夜のお月待ち祭りは旅の神さまの祭りといって拝むようになった。 (原話『池水ツル、嫗昔話集』) 二十三夜祭りの由来は、ほかにもある。大島本島では祭りをしている時に、機織りをしていた娘が居眠りをしながら手で人を引き上げるようなしぐさをしていた。それを母親が起こすと、娘が「何でお母さん起こしたの、今、旅に出ているお父さんとお兄さんの乗った船が遭難して、兄さんを引き上げ、父さんを引き上げようとしたのに落とした。」と言った。しばらくして兄が帰り、同じことを話したといわれる。この話は、姉妹が兄弟の航海安全を守るという「ウナリ神信仰」が背景になっている。 |
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