(98京都教育大)
平面上に5点O(0,0)、A(1,0)、B(3,2)、P(1,1)、Q(4,5)が
与えられているとする。
平面における次の3つの操作@ABをこの順に行う。
  @Oを中心に正の向きにθだけ回転する
  AOを中心にk倍(k>1)の拡大をする
  BOがPに移るような平行移動をする
この結果AがQに移ったとする。このときcosθ,sinθ,kを求め、
上の一連の操作@ABの結果Bの移った先の座標を求めよ。

「複素数平面を使って」とどこにも書いてないので、最初は戸惑うかも知れませんね。
でも、教科書レベルの複素数の基本的な問題です。
O,A,B,P,Qの点を間違えないようにするだけでしょう。
「回転・拡大・縮小・平行移動・実軸対称」これらは複素数平面の得意ワザです。

(解)
@の操作は、z→(cosθ+isinθ)z 以下図中のCなどは関係ありません
A 〃   z→kz 
B 〃   z→z+(1+1i) 
よって一連の操作@ABで、z→k(cosθ+isinθ)z+(1+1i)となる。
この操作で、AがQに移ったので、
 A=1+0i、Q=4+5iとおくと、
4+5i=k(cosθ+isinθ)(1+0i)+(1+1i)
    =k(cosθ+isinθ)+(1+i)
    =(kcosθ+1)+(ksinθ+1)i となり、実部・虚部比較して
 4=kcosθ+1
 5=ksinθ+1
よって
          3                4
 cosθ=----      sinθ=----
          k                k
  sinθ+cosθ=1だから
      3       4
   (----)+(----)=1   k=±5  k>1より  k=5
      k       k
よって
          3                4
 cosθ=----      sinθ=----
          5                5

そして、これらを利用してBの行き先を調べると、
           3        4
  5(----+i----)(3+2i)+(1+1i)=(1+18i)+(1+i)=(2+19i)
       5        5 
つまり、Bは、(2,19)に移る。