(99 平成11年度センター試験数学U・B 第4問)

実数係数の方程式
 x+ax+bx+c=0…………@
がx=2を解にもつとする。このとき
  c=−□a−□b−□
であり
 x+ax+bx+c
  =(x−2){x+(a+□)x+□a+b+□}
となる。

 @の解を2,α,βとし,複素数平面において3点2,α,βが正方形の異なる
三つの頂点になっているとする。さらに,この正方形の一辺の長さが5浮Qで,
α,βの実部が負であるならば,α,βは
   □±□i
である。このとき
   a=□,b=□,c=□
となる。

【説明】
 前半は、x=2を解に持つからといって、x=2を代入すると、一応の
 答は求まるが、同様の事を2度せねばならなくなる。下記のように、
 組立除法を使うと一発で(それも2分以内に)解き終わる。
 後半は、複素数平面上でどういった図形を表すかが分かると、簡単な
 問題と言える。(逆に図形が分からないと、深みにはまり易い)
 ド・モアブルの定理も一切使わない、基本的すぎる問題といえる。

【解】

   組み立て除法を使って,(x+ax+bx+c)÷(x−2)を実行すると,

  2 ( 1  a   b      c  
         2  2a+4   4a+2b+8
  --------------------------------------
      1 a+2  2a+b+4 )c+4a+2b+8
 よって,割り切れる=余りが0だから,c+4a+2b+8=0
                        ∴ C=−4a−2b−8
 また,割り算の結果から,
  x+ax+bx+c=(x−2){x+(a+2)x+2a+b+4}  以上2分間。

 次に題意を満たす正方形を,複素数平面上に下図のように考える。
 (解答欄の形式からも,共役複素数だから,実軸(x軸)対称であることが明らかに分かる。)
センター試験 数学U・B 第4問   センター試験 複素数平面

 すると,一辺が5√2だから,三平方の定理から対角線は10となる。半分は5だから
 α,βの実部は,2−5=−3が分かる。
  〃 の虚部は,±5が分かる。つまり,α,β=−3±5iである。 以上2分間。

 上の二つの問題から,x+(a+2)x+2a+b+4=0の解が,α,βだから
           α+β=−(a+2)
  (−3+5i)+(−3−5i)=−a−2
              −6=−a−2
                a=4

            αβ=2a+b+4
 (−3+5i)×(−3−5i)=2×4+b+4
           9+25=12+b
               b=22

 C=−4a−2b−8だから,c=−4×4−2×22−8=−68    以上2分間。合計6分間!!。
                                                  ↓
                           こんなので大学入学学力診断できるの??

どうも前年(98年)の数学U・Bの平均点が低すぎたため,
「今年は簡単にしました。去年はごめんね。」って感じがしますね。