(三角比の覚え方) 2005.10.4
 
 数学Tで,「三角比」と題しての,直角三角形から,いわゆるサイン,コサイン,タンジェントの導入が行われる。

 三角比の定義を問うという,歴史に残る問題が出題されたのは,天下の「学」。
詳細はこちら。http://www.synapse.ne.jp/dozono/math/anime/99toudai.htm

 

 しかし,初学者にとっては,直角三角形の辺と角の関係を,座標よりも相似から論じるほうが圧倒的に理解しやすいのは当然のことであろう。唐突に,座標と単位円との関連性が角との構造関係に移行するのは,基本となるフォーマット,この場合,xy座標系から,極座標系への移行であるが,かなり飛躍を必要とするものであるからだ。

 更に,知識の獲得の面から論ずるならば,学問とは,または知識とはと言い換えても可能であるが,基本的には,個々人により再構成されることによって会得されるものと学習過程論において述べられている。累加する場合と再構造化する場合と二つの概念が必要ではあるものの,個体の持つ先行知識により,多くの場合,適応的に認知されうる。

 

 つまり,多くの教科書が,「当初は,既存の直角三角形において,辺と角を論じてゆきましょう。分かりやすいから。」ということになっている。その後,正確な定義に移ってゆく。

 

 その際に,高等学校数学教員が,年に数回は必ず板書するであろう,「覚え方」のアニメーションを作成してみた。教員にとっては,毎年必ず書くものであり,高等学校以上の学歴を持つ人にとっても,必ず一度は見たことのあるものと確信する。リアルタイムに書くだけで,注意散漫な学生にとっては,記憶に残りにくく,(動作のタイミングが大切なため,後からたとえばコピーのような完成図を貰っただけでは不十分である。)その動作そのものが必要であろうと,突如,思い立ったのである。

 

 このアニメーションを見て,今までの動的数学の大学入試問題をヴィジュアル化したものとは,一線を画していることにお気づきだろうが,コレには理由がある。このサイト管理人,つまり私が,2005年から職業系の高校に転勤することになり,現在勤務しているが,(センター試験すら受験する生徒も一人もいない学校である)その授業の際,基本をまったく覚えない,またはまったく覚えようという意識の無い生徒には,アニメーションが効果的なのではないだろうか,と思えたということと,そういえば,今まで毎年のように三角比の導入の際に書いてはいたものの,これこそがアニメーションの必要な場所であった。と判断したからである。また,データとして残しておけば,数年に渡り,継続的に利用することも可能である。そのため,今までのグラフとは趣を異にするが,本質として流れるものは同じと考えていただきたい。

 

 さて,前置きが長くなった。

以下の5つの動画を見ていただきたい。これ以上述べることも無いだろう。・・・とここまで難しいことを書いては見たものの,アニメは小学生が描いた様な(小学生に失礼!)落書き程度でごめん<m(__)m>

sinAの定義

cosAの定義

tanAの定義

 


 

     sinA
tanA=-------- の公式
     cosA

 

sinA+cosA=1 の公式