(サイクロイド)
サイクロイド
上図はサイクロイドと呼ばれ,円がX軸上を滑らないように動いた際に出来る,円周上の1点の軌跡である。
円の中の水色の点は,円が回転していることを表現したいために便宜的につけたマークである。
円周上の濃い赤の点の軌跡が,赤のかまぼこを切ったようなグラフを描くことがわかる。

このグラフの特徴は,

  • 半径が1の円を回転させている。
  • それゆえ,中央部の最高点のX座標はπ(=3.1415・・・)になっている。
  • なぜなら,回転の始まりから終わりまでが円周(2π×1)であり,その半分だからである。
また,数学的にこの軌跡を式として表現すると,媒介変数(パラメータ)表示となり,
    x=r(t−sin(t))
    y=r(1−cos(t)) この図では,0≦t≦2π,r=1である。角度のπは,π=180°のラジアン表示。
と表される事が分かっている。
例えばr=1,t=πのとき,
x=π−sinπ=π,y=1−cosπ=1-(-1)=2 であるから,座標(π,2)の前述の最高点である。

車や自転車のタイヤに電球をつけ,暗い中走らすとこのグラフを繰り返し描く。
直感的には横への渦巻きのような図形をイメージしてしまうが,そうはならない。