平成18年度 九州山口地区高校数学科入試連絡会から
2006(H18)5月21日実施 代々木ゼミナール福岡校
武岡台高校 Y先生のレポートから引用
この会議は,大学の入試担当者と高校の数学科職員との連携を図るという目的で,その年度の入試問題をテーマに各大学から報告され,質疑応答という形で毎年開催されているものである。ま,いわば,手品の種明かしショーのようなもので,その話を聴いてワタシのような高校側のモノとしては,「やっぱり出来とらん・・・」とか,「今度はこの辺が狙われそう・・・」など,思いをめぐらすものなのでアール。その中の熊本大学の話。
熊本大学 採点された工学部の大問3のみ説明された。
作問と採点について
点数にバラツキがでるように作問を考えた。工学部の大問3について(1)はとらせる問題にし,(3)はとれないように作問したが,実際は,全体的にできが悪く点数を出すのに苦労した。全体の点数がでるように,(1)の配点を7点から15点に上げて(2)(3)の配点を下げた。(「数学の得意な生徒には悪いことをした」と話された)
受験者223名中満点は5人だけ。25名の受験生が極値と極限値を混同してlimを持ち出して解答していた。(2)を部分積分でやり撃沈している。(1-x)3の微分で−のつけ忘れが多かった。また,(1-x)2=(1-x2)としてしまっている。xn-1(1-x)2(1次式)の符号調べで,xn-1を正と思い込んで解答している。nの偶奇で違うことに気づいていない。
という報告だったので,(2)を部分積分で”撃沈”しないようにやってみた。