めざせ!家具職人っ


木工。。。
。。。本職じゃん。爆
とは言っても今までで木工でつくった物は小物がほとんど。大きくて椅子までです。
修行もかねてそろそろ大物にもチャレンジしたいと思います。
で,せっかく作るなら,
便利で,
シンプルで,
長持ちして,
材料も安くて
自分のつくった物が飾れて,
他ではあまり見ない物で,
パッと見て「いいねぇ。」と言われて,
。。。。そんなんあるのか?
過去の記憶からインターネット,本なんかをいろいろ調べてみました。
というわけで見つかったのが日本に古くから伝わる和箪笥の階段箪笥。
接合部や強度を考えると加工に少し難しい部分がありますが
修行ということで挑戦してみることにしました。
ちなみに階段箪笥は左右中央で一組になるようです。中央は四角いタンスですが今回は作りません。
しかし,左右の箪笥が同じ材料で裏表,前後ろが逆になるのでかなり頭がこんがらがります。
もちろんただ真四角で区切っている普通の階段箪笥ではつまらないので
大物や小物も分けて入れられるように大きさの違う収納を組み合わせてみました。
そして陶芸作品などを上に飾るので一段の横幅は20cm。奥行きは30cmにしました。
今回は部品数も多いし材料代もバカにならないので材料を無駄の無いように使うためにあらかじめ木取り計画を立ててみました。切り方次第で2つの階段箪笥の裏板がすべて取れることがわかりました。
我ながら見事な設計です。笑
 
 


作成過程

やっぱり基本は大事でしょう。
・・・というか今まで買った本はとても数が多すぎるので最近買った家具コレクションの本や家具作家の作品本を参考に載せておきます。
DIYが広まっているので製作本などは割と多いですが,繋ぎ目や固定が木ネジ止めとか金具止めとかが多くて長年の使用には厳しいと思います。
というわけである程度(加工数が多いので)伝統的な方法をとることにします。
 さすがに一枚板は値段が高くてプレッシャーがかかるのでホームセンターで最近よく見かける赤松の集成材を使うことにしました。
それでも10枚になるとかなりの値段です。
集成材とは木を小さな角材に切って同じ繊維方向にくっつけた木材です。
最近の接着剤の進歩により可能になった方法です。
この方法のいいところは木材の割れているところや節などを除いて作ることができるので今まで使えなかった節だらけの木材や割れのある材料,小さい切れ端から作るれる所です。そのため品質も安定していて加工もしやすいです。一番のメリットは縦にも横にもどんどん広げていけるところで,木の直径より大きな材料を作り出すことができます。
まずは木取り計画に沿って木材を切っていきます。
基準となる直角で真っ直ぐな面を作ってから製作に入りますが
今回は綺麗に製材された材料を使うため行いませんでした。
というわけで当然かなりの誤差ができてしまって後で苦労しました。
やっぱり基本はきちっと守らないとダメですねぇ。
 
 というわけで後で苦労するとも知らずにどんどん作業を進めていきます。
角の組継ぎにはロッキングマシーンを使います。
便利な世の中になったもんだと思われがちですが,これは結構前からある機械で
日本でもこの加工方法がとられている家具は結構たくさんあるんじゃないかと思います。
互いの凹凸がピタッと合うように調整していざロッキング。
 
できました。機械加工なので調整以外は全く時間がかかりません。
はっきり言ってこんなの手作業でやっても絶対合わないです。無理です。後ろ指ささないで下さい
さて,角の加工が終わったので並べてみました。
結構形になってますねぇ。
次はいよいよ反対側。
組継ぎのための溝加工です。
これはルーターといって回転している刃で比較的楽に加工ができるんですが,
回転数がかなり高いのでちょっと緊張します。笑。
 
こんな形に組上がりました。
真ん中にある棒はつっかい棒です。やっぱり空間が大きいと重さで歪んできてしまいますからね。
とくに一番大きいスペースは引き戸なので上が下がってくると扉が動かなくなりますもんね。
続いて裏板のための溝加工。
この隙間に裏板をはめ込みます。
今までの加工もそうですが少しのズレが大きな苦労に変わるので
慎重に加工をしていきます。
    
見事に組上がりました。
やっぱり機械加工は正確にできる上に速いですねぇ。
後は操る人間の問題です。
すでに修正箇所がいくつかできしまいました。爆
  
形もできていよいよ扉製作に入ります。
ただ一枚板を大きさに切って終わりというのはあまりにも芸がないので,
今回はかまち戸にすることにしました。
かまち戸は角材で枠組みを作りその内側に板をはめ込むというやり方です。
で,角はホゾ組です。
    

完成〜。
ホゾ組は慣れいているのでスイスイいきました。
扉が溝を通るためにルーターで方向を注意しながら削っていきます。
もちろん本体の方にも溝を掘ってあります。
襖なども一緒ですが,上に持ち上げて取り付けや取り外しをするので扉の上の部分は長めにしておかないと取り付けたつもりが外れて倒れてきます。
昔の人はよくこんな仕組み考えたもんですよね。
襖とかをじっくり見ると感心します。
 
一番の山場を無事終了しました。
今は仮組なので本組した後,もう一度調整をしていきます。
まだ取っ手などを付けてませんが,全体が完成した後バランスを確かめながら付けていくことにします。
つづく


完成品


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