コラム酒池本林 怪しい店主の近況報告です。



AMAMIAN、海外研修!


「創業11年・年中無休!」で稼ぎまくってきた当庵だが、ビルでも建てるその前に(?)今年の5月22日から25日、海外研修ツアーを決行、ギネスの夢も消えてしまった…というおハナシで。

この夏、店も閉め、学校も休ませて(先生たちまでウラヤンダそうだが…)、実は、トカラの島々を巡ってきたのだ……。(~_~;)
「この指と〜まれっ!」突然の呼びかけに集まってきた変人ばかり30人の顔ぶれもすごかったが、「飲〜んで〜♪騒い〜で〜♪」迷惑もかけた。(これからは少人数で行くことに)。

「トカラの島々はアマミと比べてどうなんだろう?」
ず〜と気になっていたトカラ列島だが、とうとう行ってみたのだ!(船便の関係で行きにくかった)。
海に浮かぶトカラの島々では、アマミ(リュウキュウ)圏の文化・風土とカゴシマ(ヤマト)圏の政治・経済が、黒潮の本流によって、アマミよりももっとがっぷり四つに組んでいたのだ。

たとえば子宝島と悪石島の間にある「トカラ構造海峡」は、日本の動植物たちの南北の境界線で「渡瀬線」と呼ばれている。同時にここは地球内生物たちを5ブロックに分けたウォーレス(英人)によると、動物たちの「東洋区」、植物たちの「東南アジア区系」の東北の境界にあたる世界的に重要な場所なのだ。コンナ基本的なコトを学校では教えているのだろうか?>文部省&教育委員会!(ボクは独学だが…琉球孤の自然と文化に育まれた未来を考える時に、ココは一番重要なポイントですぞ!!)。

船と民宿に3泊4日の駆け足ではあったが、百聞は一見にしかず、7つの島々を全部歩いてみたら、そこにはそれぞれの島の厳しい現実と、奥深いまなざしのやさしい人々が暮らしていたのだ。
どの島も温泉アリの小さい火山島群だろうと思ってたら、目の前にいきなりガガ〜ンとそびえたつ山々にはホントに…圧倒サレタ…。そこは山と鳥しか見えない本来の「嶋」だったから。そこで、トカラの山々の高さを琉球孤で一番高い霊峰・湯湾岳(694m)と比べてみた。
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口之島  (628m・167人)―野生牛が野を駆け、タモトユリの匂う島
中之島  (979m・181人)―海と山と池の三つの顔をもつ、十島村の中心
平島   (242m・76人) ―サンゴ礁上を放牧牛が遊ぶ、のどかな島
諏訪之瀬島(799m・77人) ―今もなお噴煙を上げる御岳をいただく火山の島
悪石島  (584m・66人) ―仮面神ボゼの棲む、神秘と海中温泉の島

÷÷÷÷÷÷÷÷÷ここにトカラ構造海峡(渡瀬線)が÷÷÷÷÷÷÷÷÷

子宝島(102m・37人)―風化した奇岩が立ち風葬の残るミステリアスな小島
宝島 (291m・61人)―鍾乳洞に宝島伝説を語り星砂の降るロマンチックな島
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(――の役所工事の立て看みたいなコピーは、実際、十島村の役所のパンフから)
トカラは、アマミからもヤマトからも斬り捨てられた島の中の島だった……。ほんとにな〜んにもな〜い島々だったが、奄美(特に名瀬市)で忘れつつある無限の時間と空間とヒトのやさしさのひろがりのふところにひたることができた。これからは一つの島にしぼって行く。トカラに関する本は少ないが、入手可能な本は今週の「こんな本はいりました」で紹介してます。トカラの皆さん方、ありがっさまりょうた!!!

(2000.07.29 Morimoto)


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