こんな本入りました!
[1998.11.04]
今は昔となりました。
ヘキ地の自民党殿 ヘキ地の自民党殿
投票率90%を超えると何が起きるか−サァ奄美

著:加藤 邦彦
情報センター出版局・昭和60年8月20日第一刷発行
四六版・P254・古本:\1,500

 名瀬市(奄美大島)では今年(98年)の10月に市長選と市議会議員の補欠選挙が行われました。市長選挙では現職と現職の市議会議員が立候補として立ったのですが、その応援にはかつての保徳戦争の代理戦争であったおもかげはありませんでした。
 本書は昭和58年の衆院選に始まる保岡興治と徳田虎雄の、いわゆる保徳戦争のドキュメントです。一刷で絶版となってしまいましが、今回久しぶりに古本で入荷しました。
 笠利町長選挙に始まる代理戦争から直接対決、徳之島での選挙とすさまじいばかりの選挙の様子が書かれています。私自身、この選挙の時期に島にいなかったので話しにしかきいていなかったのですが、呆れるとかいう問題ではなくとても悲しくなってきます。
 しかし、奄美の現在を考える上で、保徳戦争というのは避けて通れないことですし、現在でもどこか尾を引いている部分です。復帰までの資料は多数ありますが、その後を埋める資料として当店発行の「奄美の振興開発」とあわせて一読をお薦めします。

 著者の加藤邦彦さんは田中一村についての本「田中一村の彼方へ[奄美からの光芒]」を昨年(1997)出しています。この本では奄美での田中一村の生活・作品だけでなく「なぜ彼が奄美に来たのか」「なにを求めていたのか」といった面をとりあつかっています。
(mizuma)


直前へ戻る INDEXへ
こんな本はいりました![98/11/04]