沖縄県・鹿児島県交流拡大宣言

 

沖縄県と鹿児島県の両県は、「琉球弧」と呼ばれる広大な南の海洋に連なる島々につながる「黒潮文化圏」の中になり、古来から海の道による文化の交流があった。

海を通じてアジアや世界に開かれたこの二つの県は、周辺地域の文化を吸収しながら、また、多くの激動にさらされながら、それぞれ独自の個性を築いてきた。

さらに、両県は、政治的・経済的な関係にとどまらず、生活文化の面での深い交流を通じてお互いの個性を磨いてきた。

薩摩による琉球出兵・侵攻400年という節目を迎えたこの年、過去の出来事や成果をしっかり踏まえつつ、両県が真の隣人としての関係を新たに構築することが重要である。

このため、今後、両県は、あらゆる分野・世代でより一層の交流を推進し、相互の繁栄を目指して協力することを、ここ奄美の地において宣言し、両県知事が署名する。

 

  二〇〇九年十一月二十一日

 

沖縄県知事  仲井真弘多       

鹿児島県知事 伊藤祐一郎 (両知事署名)